「変化舞踊」は複数の短い舞踊を一人の演者が踊り分ける形式の舞踊で、
初演時は二世中村芝翫が、5人の歌人を踊り分けたそうです。(筋書より)
最近では、三津五郎さんが6年前に建て替え前の歌舞伎座で踊られていました。
僧正遍照 左團次さん
文屋康秀 仁左衛門さん
在原業平 梅玉さん
小野小町 魁春さん
喜撰法師 菊五郎さん
大伴黒主 吉右衛門さん
遍照
浄瑠璃は竹本。
橙色の袈裟を着た僧正でありながら、小野小町に言い寄ってみたけれど、相手にされず。動きがあまりなくて、黙って立っていると立派な僧正に見えるのですが、、、
文屋
浄瑠璃が清元に変わって、色気が出てきました。
下手から仁左衛門さんがご登場です。薄紫色の狩衣に鶯色の袴を着ています。
官女たちを相手に小野小町への想いを踊ります。恋尽くしの問答が調子良く、手踊りは指先が美しくて、仁左衛門さんだから色っぽく見えるのかなぁ

業平
御簾が上がると、桜の背景に、梅玉さんと魁春さんが揃っていらっしゃいます。
業平は弓と靱を持ち武官の衣装、小野小町は十二単で優雅な宮中の雰囲気です。
お二人はとても美しくて、風流でお似合いだわ
と思ったら、小野小町はあっさりと振ってしまいました。
と思ったら、小野小町はあっさりと振ってしまいました。業平は一人寂しく花道へ。。。
喜撰
花道から、酒の入った瓢箪をぶら下げた桜の枝を持ってご登場です。
七三で踊りをたっぷりと見せてくださいます。(私の席からはよく見えませんでした
)
)茶汲み女のお梶がやって来ますと、清元に長唄が加わって掛け合いになりました。
お梶は芝雀さん。優しそうな、面倒見の良さそうな女性に見えます。
お梶を小野小町に見立てています。
喜撰が口説いてみますが、紅い前垂れを頭にかけられ、やっぱりかわされてしまいました。
両花道から所化たちがやって来て踊り、華やかになりました。
喜撰は、鴇色の頭巾を被って、姐さんおんじょかえで女郎の真似で踊ります。
なんとものんびりしたお坊さん方でした

黒主
黒主は小野小町に言い寄るのではなく、敵対心を持っています。
黒主は小野小町に古歌を盗作したと疑いをかけますが、小町は草紙洗いで切り抜けます。黒主が仕込んでいたのですね。
古歌に加筆したものかどうかがわかる仕掛け。
よく考えてあるなあと感心して拝見しました。
お二人の対決は、迫力があり見応えがありました

六歌仙のうち、黒主だけ悪者なのは、名前が黒だから。
吉右衛門さん黒主の国崩しの大きさで、格好良く締めくくりとなりました

この豪華な配役は、四代目鴈治郎さん襲名公演のお祝いならではなのでしょうか?
三津五郎さんへの、追悼にも思えました。