名工として名高い左甚五郎。
落語「竹の水仙」も左甚五郎のお話。一回だけ聴いたことがありますが、偏屈だったような気がします。うろ覚えです^^;


京人形を作った左甚五郎、松緑さんは、無邪気というか、天真爛漫というか。

京人形を作った動機は、京の廓で見初めた小車太夫を、いつもそばで拝みたいから。
人形のために、花を持って帰ってきます。

家で、お大尽気分で、人形と一緒に酒を飲んで、人形にも飲ませて、甚五郎は危ない人に見えなくもないですが。

妻おとく(吃又の妻と同じ名前!)も茶屋の仲居役をして、あいあい!と返事をしたり、気を利かせて甚五郎と人形を二人きりにしたり。
粋な女房は門之助さんでした。


京人形は壱太郎さん。
甚五郎に顔を間近に近づけられて、ジロジロ見られるのに、全く無表情です。
凄い!
とても美しいお人形で、梅の花のような絵の描かれた扇の簪が可愛らしかったです。

人形だから、関節が硬いようなぎこちない動きをし、作者甚五郎の魂が乗り移っているので甚五郎と同じ動きをします。

女の魂は鏡だと気付いた甚五郎が、太夫の鏡を人形の懐に入れると、人形の動きは女性らしく、やわらかい美しい踊りに変わります。

壱太郎さんの人形のような美しさと、動きの変化の面白さに目が離せませんでした。

甚五郎もそうだろうなと思います。
家で楽しそうにしている感じの松緑さんが良かったです。

人の願望を表しているような、夢のようなお話でした。



甚五郎が娘として匿っている井筒姫を救おうと奴(亀寿さん)がやって来て、右腕を斬りつけられてしまいました。
奴は事情を聞かされますが、甚五郎の右腕はどうなってしまうのでしょう。
甚五郎は左利きになるということですね。

今度は、姫をさらいに来た大工たちと、左手だけで大工道具を使って立ち廻りとなりました。

華やかで勢いのある楽しい一幕でした。