二幕目は〈浜松屋の場〉から

弁天小僧菊之助は早瀬主水の娘に扮しています。
序幕では信田家の若衆に扮し、
弁天小僧はなかなかの役者であります。
菊之助さんの弁天小僧には、
松緑さんの南郷力丸が息が合っていて、
他の相方は観たことが無くて、考えられないです。
菊之助さんは女形も綺麗ですが、
正体を顕した弁天小僧も綺麗です。
菊五郎さんによく似ていらっしゃいます。
さすが、家の芸ですね。

浜松屋の丁稚長松は大河くん。
名前のとおり、返事が長いです。
大河くんは、昨年四月の盛綱陣屋で、
盛綱一子小三郎を演じていました。
かわいらしくも、堂々として頼もしかった印象があります。
六月の尾上左近襲名披露も楽しみです。


続く〈蔵前の場〉は、あまり上演されることが無いようです。

浜松屋幸兵衛の子、宗之助は実子ではなく、
幸兵衛が十七年前に喧嘩に巻き込まれたときに
取り違えた子ですが、
三つ亀甲の黒羽二重を身に付けていたことから、
駄右衛門が捨てた子だとわかります。
面目ない親でござる。
宗之助は実の親が盗賊でも、会えて感激しています。

幸兵衛の実の子には、鴛鴦布の巾着を持たせてあり、
それを弁天小僧が持っていたので、親子とわかりました。
幸兵衛の子は盗賊、宗之助の親は盗賊と、妙な展開に。

南郷力丸の父親が猟師で、弁天小僧を拾って、
岩本院に稚児奉公させたのでした。

幸兵衛は土蔵の金は全部出すから、盗賊はきっぱり辞めて、
と言いますが、、、

駄右衛門は宗之助に、
幸兵衛殿は実の親、孝行して、と親らしい事を言ったりします。

幸兵衛は、以前は小山家の家臣で、
胡蝶の香合を探していることもわかります。


幸兵衛は團蔵さん。
お店の主の大きさと、実子ではない子を守ろうとする強さ、
実の子に対しても情けをかける、人情味のあるお役でした。

宗之助は尾上右近さん。
真面目で親孝行なお役でした。


蔵前の場は、実は、が多くて、えぇっ~という場面ですが、
別れの場面でもあり、
蔵前の雑然とした感じもあって、寒々しくもあります。
実際、場内は寒かったー

追っ手がやってくるというので、
駄右衛門が浜松屋に作らせた小袖を持って、
お別れとなりました。


この小袖を着て、
〈稲瀬川勢揃の場〉となります。

何回聞いたら、七五調のツラネを暗記できるでしょう。
桜も満開で、五人の衣装が皆それぞれ特徴的ですし、
台詞も、黒御簾音楽も心地よいし、
目にも耳にも、気分がよくなる場面です。
雰囲気だけで、まあいいか。

前が、浜松屋店先だけで、稲瀬川勢揃いになるときは、
赤星十三郎と忠信利平が何者なのかよくわかりませんが、
通しですと、五人の特徴がわかりやすいです。
花形役者さんたちが揃うと、本当にきれいです~