今月の歌舞伎座は昼夜一日で三作品。
1,時代物 2,舞踊 3,新作歌舞伎の構成になっています。
1,新薄雪物語
園部兵衛 染五郎さん
園部左衛門 勘九郎さん
園部奥方 梅の方 菊之助さん
幸先伊賀守 松緑さん
幸崎奥方 松ヶ枝 吉弥さん
幸先息女 薄雪姫 梅枝さん
腰元 籬(まがき) 七之助さん
奴 妻平 愛之助さん
来国行 家橘さん
秋月大膳 海老蔵さん
刀鍛冶 団九郎 亀三郎さん
秋月大学 亀蔵さん
葛城民部 海老蔵さん
登場人物から見ても時代物の大作です。
〈清水寺花見の場〉
薄雪姫が腰元、奥女中たちを連れて清水寺にやってきます。
お花見と観音様の参詣のためですが、
一番の目的は美男の園部左衛門に会うこと。
腰元籬は姫に和歌を詠ませて短冊を桜の木に結びつけました。
鎌倉の将軍家に若君が生まれたので、
守り刀を打たせることになりました。
園部兵衛が推した、刀鍛冶の来国行が打つことになりました。
秋月大膳が推した団九郎は選ばれませんでした。
兵衛の息子左衛門と奴妻平と来国行が、
「影打ち」という刀を奉納しに清水寺にやってきました。
左衛門に一目惚れした薄雪姫の気持ちを察して
籬が左衛門に、いろいろ仕掛けます。
短冊を結びつけた桜の枝を折ったのを元に接いでとか、謝ってとか、
姫が再び詠んだ和歌の下の七文字を考えて、とか。
姫の夫婦になりたいとの願いを積極的に仲介しますが、
左衛門は煮え切りません。
「もう~辛気な!」
融通がきかない、頭が堅い、生真面目の性格で、
薄雪姫の気持ちに応えてくれそうにありません。
籬と奴妻平はすでに良い仲で、委細承知という感じです。
籬と奴妻平が結託して、姫に自害する振りをさせます。
それじゃあってことで、左衛門は承諾しました。
薄雪姫は色紙に(かたなの下に心)「忍」を書き、
「下の三日(23日)に園部左衛門様参る。谷影の春の薄雪」
23日に忍んで来てください。と書いて渡しました。
薄雪姫一行は館へ。
二人をうまく取り持つことができた籬は
青土左(和紙)を張った日傘をさして、
意気揚々と花道を引っ込みました。
梅枝さんの薄雪姫はびらびらの花簪の赤姫で、
恥ずかしそうにしていますが、
実は積極的で、籬の言いなりに見えて、逆に仕向けていそうな
したたかな感じです。
勘九郎さんの左衛門はお坊ちゃま風で、
硬派でもなく疎いだけのように見えます。
女性が主導権を握っているようです。
七之助さんの籬はまだ若く見えますが、
薄雪姫と左衛門の仲立ちをして、頼もしく、
奴妻平もリードしているし、
愛之助さんとのカップルはバランスがよい感じがしました。
愛之助さんの見せ場はこの後たっぷりと。
花見の場はまだ続きます、、、