歌舞伎鑑賞教室@国立劇場

女房葛の葉  葛の葉姫 の二役  時蔵さん
安倍保名  秀調さん
信田庄司  家橘さん
妻 柵   右之助さん
奴  宗之助さんと萬太郎さん

第一場  阿倍野機屋の場
第二場  同  奥座敷の場
第三場  信田の森道行の場


第一場の見せ場は、時蔵さんの早替わりです。
機屋では女房葛の葉が機織りをしていますが、
そこへ信田夫妻と葛の葉姫が訪ねてきます。

女房葛の葉は、女房の拵え、
葛の葉姫は赤姫で、ビラビラの簪を着けています。
四の切の忠信も顔負けの早替わりでした\(゜□゜)/
赤姫が文楽っぽくて、芸だなぁと思いました。
それでいて、すっきりとして、情もあって良かったです。

保名は上品な感じです。
榊の前が自害してしまったショックからは立ち直っているのですね。
葛の葉と一緒になって6年経っています。

第二場は、女房葛の葉が家を出ていく決意で、
我が子童子との別れを悲しむ場面。
衣装は玉子色?山吹色?に変わりました。

不思議な力を使ったり、狐詞、狐手になったりし
正体が明らかになっていきますが、
童子に語りかけるところは母親でした。
保名との別れより、童子との別れなんだなぁ・・・

舞台が半分廻って、下座音楽の唄になって、曲書きとなります。
「せめて名残に夫へ一筆~
下から上へ書いたり、童子をあやしながら左手で書いたり、
筆を口にくわえて書いたり。
狐だから、いろいろな字の書き方ができるのでしょうか。
2階席からも読み取れる大きな字を、
曲書きで書かれるのも素晴らしい芸です。

葛の葉は童子を保名に預けて去っていきました。
本物の葛の葉ではなかったけれど、
保名にはまた悲しい別れです。


第三場は道行。
竹本連中の演奏で、葛の葉一人の道行です。
衣装は鶸色?鶯色?(色の表現って難しい(>_<)) に変わり、
黒い傘を被っています。
背景はススキと菊の花。
竹本は萩ススキと唄っていました。
阿倍野の家、童子に心をのこした
秋の日の悲しい道行でした。

葛の葉は二人の奴に襲われますが、ぶっかえって
狐の衣装になります。
衣装は毛がふさふさしたものではなく、
火焔宝珠というもののようです。
奴を振り払い、勢いよく花道を引っ込みます。狐六方かな?
短い場でしたが、見どころが凝縮されていました。