俊寛  吉右衛門さん
平判官康頼  歌六さん
丹波少将成経  梅玉さん
海女千鳥  芝雀さん

近松門左衛門の人形浄瑠璃を歌舞伎にしたもので、
竹本の語りが味わえる演目です。
義太夫は葵太夫さん。
好きな太夫さんなので、イヤホン無しで、たっぷりと味わってみました。
全部わかるわけではないのですが、、、

俊寛の出は、浜の岩陰から、よろよろと~です。
吉右衛門さんは、動きや言葉全てが俊寛になっているようです。
一番俊寛らしいのではないかと思います。

歌六さんの平判官康頼は
三人が孤島で手を取り合って生きている背景をよく表していました。

梅玉さんの丹波少将成経は千鳥と夫婦になる、
若々しさと貴族の品がピタリでした。

芝雀さんの千鳥は、蛸絞りの緑色の衣装を着けているだけで、
そのままでかわいらしい海女になっていました。
自然な感じが良いです。

瀬尾太郎兼康は左團次さん。
ベリベリして、融通がきかない憎らしさがよく出ていました。
敵役としての存在感大です。

丹左衛門尉基康は仁左衛門さん。
小松殿の赦免状を後出しします。
俊寛に温情ををかけ、瀬尾に対して冷静に対応し、
きりりとして正義の味方という感じです。

俊寛は妻、東屋が殺されたと聞いて絶望し、千鳥を赦免船に乗せようと
瀬尾を殺し罪を重ねて、島に残る決心をします。

「未来で.....」船は出ていき、別れてしまいますが、
おーい、おーいと呼びかけるところは未練を感じさせるところ。
岩に登って船を見送る最後の場面、吉右衛門さんの俊寛の表情は
遠くを見つめたまま、動かず。。
一人残され、諦め、悟っていくのか、、、
静かに余韻を残して、幕。。。