時代物ですが、あまり重すぎず、子役の太郎吉くんがかわいいし
実盛は人格者に描かれているのでみていて気持ちが良いです。

勘九郎さんは、襲名興行を終えてどんどん大きくなっている感じです。
お父上にも、叔父様の橋之助さんにも似ていました。
時代物の立役を立派にお勤めでした。
葵御前に男子が誕生して喜ぶところは、
ご自身のお子様誕生とも重なっているように思いました。
父親のお顔になっているナ。
口跡もよく、時代物でもわかりやかったです。

実盛は平家の侍だが、元は源氏の兵士。
源氏の白旗が平氏に渡ってはならないと、
白旗を握っていた小万の腕を斬り落として旗を守りました。

瀬尾十郎とともに、義賢御台、葵御前の詮議にやってきますが、
九郎助夫婦に加担して葵御前を守ります。
葵御前がかいな(腕)を産んだと。
瀬尾が去った後、実盛は小万の腕を斬ったいきさつを「物語」ります。

太郎吉の母、小万は源氏の白旗を守るために琵琶湖で片腕を斬られ、息を引き取ってしまう悲劇です。竹生島遊覧の段で活躍したのですね。
実盛物語では、斬られたかいなをつながれたときにちょっとだけ生き返りますが、
ほとんど死んでいるので、七之助さんの出番はわずかでした。
気丈さはしっかり伝わってきました。

小万の父母、九郎助、小よし夫婦は、
太郎吉を葵御前が産んだお子、駒王丸の第一の家臣にしてほしいと願います。
しかし、小万は九郎助夫婦の実子ではなく、父親は平家方らしいので、
葵御前は快諾してくれません。
高麗蔵さんの葵御前、武家の奥方らしく、きりりと毅然として風格があります。

それを影で見ていた瀬尾十郎兼氏は、べりべりの敵役、亀蔵さん。
白髪の老け役です。
実は小万の父親なので、孫に手柄を立てさせようと、
太郎吉にわざと斬られます。
モドリです。

これで太郎吉は、駒王丸の家臣になることを許されました。
小万に添え置かれた剣の銘が光盛であったことから、
手塚太郎光盛と名を与えられます。

太郎吉は勇ましく母の敵、実盛を討とうとしますが、
7歳の太郎吉に討たれるわけにもいかず、大人になったらね、ということで。
後日談として、数十年後、実盛は白髪、髭を墨で染めて、
太郎吉が成人した、手塚太郎光盛に討たれるのです。

今は、綿繰りのお馬にまたがって、駒王丸の第一の家臣として、
かわいらしく見得を切っています。

実盛が太郎吉を馬に同乗させてやるラストの場面は、
微笑ましくホッとします。
花道を実盛が、馬に乗って引っ込むのが印象的です。
堅固に暮らせよ~


お馬さん、へちま200本なんですか~