いつものように お昼ごはんを 親戚のお家で済ませた 帰り際
いつものように いつもの場所で 親戚の犬が吠えている
毎日毎日の光景なのに ふと立ち止まって こんな事を考えた
玄関を去る私に 必死に吠えている
車に乗り込む私に 合いも変わらず 必死に吠えている
あんなに一生懸命に吠えているけれど 何の得があるのだろう
引き止めてくれたって もういかなくちゃ
私という人間に 吠えて吠えて吠えまくる事で 何を伝えたいんだろう
ごめんね わからないよ
毎日見てるのに 今日だけなぜか気になった犬の滑稽さが 私にはなんだか少し不思議に思えて くすっと笑えた
でも なんだかすこし悲しい気分にもなった
こんな事を考えている間にも まだ吠え続けている
人間って なんてエゴイストな生き物なんだろう
だって こんなことを考えながらも 私はもういかなくちゃ
そして 明日もまたここに来て なにもなかったかのように ご飯を食べて なにもなかったかのように 帰っていくんだろうな
ほら人間様 また想像して くすって笑ってるよ