54回目はGOAL OF PERFECTION (完全性への目標)です。
「個人心理学は、進化論に基づき成り立っている。では、その進化論とは何かと言えば、人類というものは完全性を追求し続けている生き物という進化の過程であり、そこにスポットライトを当てているのである」
----- Ansbacher & Ansbacher
「ドライカーズは、アドラーの特有の社会進化論を受け継いだ。その理論とは、社会というものは完全性という目標に向かって絶え間なく発展して行くという理論であり、それは”Gemeinschaftsgefuhl”という言葉において表現されている。つまり、ドライカーズが主張する社会心理学についての見解は、この意味合いを考慮に入れて理解する必要があるだろう」
----- Shulman & Dreikurs
「完全性への目標は、個人の人格の形成、そして、すべての個人の運動、つまり、認知、行動、感情、世界観等、個人の人生に方向性を与えるものとして理解されている」
----- Adler
「完全性への目標」と「完全(完璧)主義」
この2つの違いをはっきりさせておくことが大事である。
まず、「完全性への目標」は
人間が人間であるが故のものであり
個人が集合体として共に進化し前進していく
運命的なものであるということ。
そして、「完全(完璧)主義」は
これは、一個人が持つ誤った基本的信念から来る
1つの神経症的な特徴であり
社会生活において、生産的な運動を妨げ
勇気をくじき、距離を創り上げるものである。
完全性への目標は
優越性を追求する過程において
意味と方向性を与えるものである。
精神分析論で言う所の「優越性への情動」
つまり、人間というものは
原因論的意味合いを持って
後ろから突き動かされるものではなく
完全性への目標という概念が
我々人類が前進していくために
創造力を駆使して進化し、成長し
発展して行くという目的論的意味合いを持つのである。