2003年、2月1日・・・《ホテルマンMK、武者震い》 | MK’S BAR

2003年、2月1日・・・《ホテルマンMK、武者震い》



バブル全盛期にオープンしたそのホテルは、どんどんと衰弱の一途を辿っていた。


バブル崩壊、主力だった婚礼組数、宴会売り上げのダウン。


従業員の士気低下。



そんな折にそのホテルのコーヒーラウンジを訪れたのは確か、2003年の1月31日だったと記憶している。












カツカツカツ・・・・・




ホテルの長く太い、まるで迷路の様なバックヤードの廊下に

男達の革靴を踏みつけるカカトの音だけが響き渡る。


『無駄にバックスペースが、だだッ広いホテルやな~~!!』


誰かが、糸の張り詰めた空気を弛めようとおどけてみせた。





一文字に並べられたテーブルに我が社の社長以下、役十名の幹部社員が威圧感たっぷりに腰を据えた。

その威圧的なグループの中に私もいた。


私の視線の向こうには、シアター形式に座らされたホテルの従業員達がいる。


まるで私は悪者・・・座らされているホテルマン達は悲劇のヒーロー、ヒロイン達に見えた。





『私が株式会社A社の代表取締役、○○です。本日を持ってこのホテルの経営権は私共にあります』



張り詰め過ぎた糸をさらにピンと張るような社長の第一声。




ざわめくホテルマン達。




それもそのはずで我が社が、

このホテルの経営権買収を決定したのはほんの二週間前の事だった。







『それでは当社の概要を、営業マネージャーのMKから皆様にご説明させて頂きます』





私はすこぶる緊張をしていた。


しかし席を立ち、マイクを手に取った。







『A社のMKです!!』









2003年2月1日。


私はこのホテルのフロントに立っていた。









※あっ!!

奇しくもタイガースが・・・・・18年ぶりに優勝した年やん!!