MKの怖い話~第一夜《声》 | MK’S BAR

MKの怖い話~第一夜《声》

トヨタハイラックスサーフは山深い林道をぐんぐんと突っ走っていた。


濃紺のボディが木漏れ日に反射している。






『死ぬよ』






この声を最初に聞いたのは、後部座席に座っていたゆかりだった。


仲良し四人組の大学卒業旅行。


『自動車で日本全国、47都道府県の山脈を制覇しよう!』


ナビシートに座る徹哉の提案による旅は……いよいよクライマックスに差し掛かろうとしていた。






『死ぬよ』






二番目にこの声を聞いたのは、ゆかりの横に座るルミだったが……『あたしも疲れてるんだろうなぁ……』一瞬ドキリとしながらも、気のせいにする事にした。

(疲れているのでは無くて……実は飲み過ぎだった)






『死ぬよ』






この声は助手席の徹哉にも聞こえた。


しかし徹哉は丁度、ウトウトとしていたから…夢と現実の区別がつかない。


『?何?……今の?……夢か……?……ブログ、アップしなきゃ……』


その直後、遂にドライバーのMKの耳にもハッキリと聞こえた。






『死ぬよ』






「おい!誰!!??今、死ぬよって言ったの!!??」




「ぎゃーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」




四人の悲鳴が一致した。



ギャイイイイィィィィン!!



パニックになりつつ急ブレーキを踏む!!!!




………………………。



車を降りた四人は絶句した。



静止したハイラックスサーフ……前輪のわずか先は断崖絶壁だったのだ!!



それぞれが震えながら、腰を抜かしながらも思った。


「あの声が危機を教えてくれていたんだな!」


安堵の四人に《声》が聞こえた。








『死ねばよかったのに!!!!』