あるホテルマンの話。 | MK’S BAR

あるホテルマンの話。

その老人はいつも窓際のデスクで何か書き物をしていた。


御歳七十歳の老人ホテルマンかつ現役のウエディングプランナー。


宿泊部から宴会部に移った時に出会ったホスピタリティーの師。


自らセールスに赴かずとも客からしてやって来る。


新郎新婦を堂々と叱りつける本物のウエディングプランナーだった。


思えば当時未だそんな言葉も無かったか。



『物事は必ず起承転結させなさい』


老人ホテルマンが私に教えてくれた事。


『何事も挑戦せよ、いずれ己の武器となる』


その教えで私は司会も出来るウエディングプランナーに成った。



年月流れて早十数年。



昔の仲間から便りが届き、老人元ホテルマンを囲んでのOB会を開催する事になりました。


動機は『老人が死ぬ前にもう一度だけ説教を聞いておこう』て事らしい。






縁起でも無いが、なんて愛情に満ちた理由だろうか。