《青春のカケラを置き忘れた街》大阪。24時。22歳。 | MK’S BAR

《青春のカケラを置き忘れた街》大阪。24時。22歳。

堂山。


今夜俺はその街にゆかねばならなかった。


ある女性との約束を果たすために……。


原色のスーツをまとい、前髪をスプレーで15センチ上げる。

愛車(チャリンコ)で梅田まで出た時、街は既に深く酔いどれていた。

1993年の大阪は新空港の開港を控えて活気で溢れている。



「なぁ、今度アタシの店も飲みに来てよ~」


常連客のその彼女は、曽根崎から程近い堂山の店で働いていた。


「今度、店が休みの時にでも寄らさせてもらうよ」




そして今夜、俺は堂山に来ている。
様々な飲食店が繁華しているその街の一角に…オカマ、ゲイ達が集う通りがある。


彼女に貰った地図が、俺を深くその奥地へと誘って行く。

緊張と動揺を多少感じながら、あるレジャービルのエレベーターに俺は乗り込んだ。


つづく。