今日も一日がんばるぞい!と、自分に言い聞かせて会社に向かった株太郎。前日の仕事を8時から始めると決めていたが、誰も来ないのをいいことに、ちょっとだけ寝坊してしまった。まあ、いいか。と、自分を慰めながら、会社に入っていくと、今日は誰かの誕生日らしい。61歳になるおじさんだった。もう終わりだ。年取って嬉しくない。と、笑っていたが、その笑顔には少し寂しさが見えた。株太郎は、心の中でおめでとうと言って、おじさんにプレゼントを渡した。おじさんは、嬉しそうにありがとうと言って、プレゼントを開けた。中には、株太郎が選んだネクタイが入っていた。おじさんは、ネクタイを見て、感動したように言った。「これは、私が若いころに着ていたネクタイとそっくりだ。ありがとう、金太郎。君は、いいやつだ。」株太郎は、おじさんの言葉に嬉しくなった。自分は、おじさんに喜んでもらえたんだ。と、思った。 その後、営業の時間になった。株太郎は、営業の先輩や後輩と一緒に、色々な指導を受けた。みんな一生懸命にトークをしたり聞いたりしていたが、金太郎は、自分のトークに自信がなかった。営業は、難しいなあ。と、思った。その後、営業特有のロープレというのをした。お客様役の人が、本当に下手くそで、最終的には、その人が今までの会話やストーリーをめちゃくちゃにした。株太郎は、ロープレの中で、どう対応すればいいのかわからなくなった。先輩は、株太郎に厳しく指摘した。「株太郎、お客様に対して、もっと自信を持って話せ。あなたの商品やサービスは、素晴らしいんだから。」株太郎は、先輩の言葉に反省した。自分は、もっと勉強しなくちゃ。と、思った。 その後、朝礼で、今後どうやって株を売っていくかという話になった。株太郎は、株にはあまり詳しくなかったが、頭の中で想像した。こういう公の場で言う会話って、だいたい株で2000万ぐらい持ってるのかな。と、思った。株太郎は、自分の貯金を思い出した。まだ、10万ぐらいしかない。自分は、まだまだだなあ。と、思った。 その後、全員で出発した。特に会話もなく、現地に着いたら、雨が降っていた。金太郎は、颯爽とチャリンコで営業しまくった。自分は、今日こそは、何か成果を出したい。と、思った。昼休憩の前に、アポがついた。すごく嬉しかった。しかも、断られて1ヶ月ぐらい経ったんだが、話ぐらい聞いたろ。と、言ってくれたお客様だった。金太郎は、お客様といい雰囲気で話をした。お客様は、金太郎の商品やサービスに興味を持ってくれた。金太郎は、今後も継続的に訪問を繰り返し、アポにしていきたいと思った。自分は、少しずつだが、前進しているんだ。と、思った。 今日も一日がんばったぞい!と、自分に言い聞かせて、会社に帰った株太郎。明日も一日がんばるぞい!と、思った。