浮雲 | mk14ebr 智&翔 わちゃわちゃ

mk14ebr 智&翔 わちゃわちゃ

智くん大好きが引き金で
嵐のお山コンビに希望と願望を募らせた妄想100%のBLのお話しです

BLです 彼らの名を借りた妄想話しです
ご理解のある方のみお読みください






ガチャンッ ゴンッ



「アッッチィィーーーッ」




「えっ⁉️ 何っ⁉️何っ⁉️ どうした⁉️ どうした⁉️」





気配のするキッチンに飛んで行くと

智くんが 左手を抱き締めるように 蹲っていた




「ど・・・どうしたのっ⁉️ だ・・・ 大丈夫⁉️」




何をどうして良いのか分からない俺は

ただ 蹲る智くんの周りを ウロウロと狼狽えていた





「へへへ・・・

ろめん コーヒー零しちゃった・・テテテ」




「えっ⁉️ どうしよう‼️ 病院⁉️ 医者⁉️ 救急車‼️

救急車呼ばなきゃ‼️

えっと・・110番⁉️ 119番⁉️ どっちだ⁉️

ああーーー 早くしないと 智くんが死んじゃうぅぅーーー」





「バカ・・落ち着けって

それに こんなのれ 死なねえし

それに それ・・リモコンらかんな」




慌てた俺は リモコンを握り締め

ボタンというボタンを手当たり次第に押していた





「ほ・・・本当に 大丈夫⁉️ 」




スクッと立ち上がった智くんは

見事な寝癖の後頭部を見せつけながら

流水の中に左手を突っ込み




「ほら・・・ね・・らいじょうむらろっ❗️」




下がり気味の目尻にしわを寄せて 笑った




30歳を機に 独り暮らしを始めた俺は

ダンボールも 開けない内に

1つ先輩で 1つ歳上の智くんを

何よりも早く新居に招待した


14の時に俺の一目惚れで初まり

18の時に 培った知恵と話術を屈指して

同じグループに捩じ込み

俺のよこしまな想いに鍵を掛け

付かず離れずの関係を16年間過ごして来た





「あっ・・コップとか鍋とか勝手にらしちゃったけろ」





「あ・・・う・・ん・・それは良いんだけど

本当に・・大丈夫❓

やっぱり 病院行った方が・・・

えっと 今だと・・・えっ⁉️ 6時⁉️ 早っ‼️」





「らってぇ〜ここ

カーテン無いから まぶちくて目 覚めちゃったよ」




「あははは・・・

ごめん 覗かれる心配が無いから つい 後回しになって・・」




地下の駐車場から

直通のエレベーターに即決した部屋は

36階建ての36階

見晴らしの良さと引き換えに

真夏の太陽が 容赦無しに覗き込んで来た





「れも・・

都会のど真ん中なのに まるれ 海みたいれ良いね」




ヨシッ‼️

最近海釣りに夢中な智くんの気を引く為に

昼間は 都会の喧騒のさざ波と

夜は 海原を彷彿させる

上下に広がる光の星の数々も

ここに決めた理由だ





「でしょでしょ・・まあ・・

でも ちょっと暑いか・・ねえ・・・」




「じゃあ おいらがプレゼントすゅるよ カーテン」





「えっ⁉️・・・良いの⁉️ マジで⁉️」




「ここに似合うの・・・は・・やっぱ 赤かなあぁ〜」




「あ・・・青でも・・いや・・青色が良い」




「青❓・・れも 青らと 昼も夜も一緒にならね❓」





俺としては

俺のメンバーカラーの赤をを見続けるよりも

あなたのメンバーカラーの青に包まれていたい・・

なんて 言える訳もなく・・・




「や・・・ほら・・赤なんて 飽きる程見てるからさあ

だから たまには 違う色に包まれ・・たい・・つうか・・」




「ふふふ・・

やっぱ 翔きゅんは ラップちゅくるらけあるなあぁ〜

ちゅちゅまれる なんて・・・

おいら はずゅかしくて言えねえもん」





俺だって恥ずかしいわっ❗️

それも本人の目の前で・・・なんて・・・

わっ・・やべっ・・顔 熱いや・・





「ふへへ・・翔きゅん 顔 真っ赤」




「う・・・るせえ・・」






「じゃあ 赤以外れ 考えるね・・カーテン」






「いや 青‼️・・・青色で・・・お願いします」





「しょんなり 青色すゅきなんら」





「好き‼️・・大好き‼️・・なんなら 愛してる‼️」






あなたが


あなたを


愛してる




の想いを 何重にも重い扉の向こうに押し込み

固く 固く 固く 鍵を掛けて来た





「・・・・おいらも・・・すゅきらよ・・赤色・・」





「えっ⁉️」





「あっ・・色な・・

しょ・・色・・赤色・・が・・・れ・・

しょのぉ・・翔きゅんが・・とかじゃ・・

あっ・・コーヒー・・・コーヒー・・・飲むぅ⁉️」




暑さなのか・・・熱さ・・・なのか・・

柔らかそうな頬を 真っ赤に染め

キッチンに急ぐ 智くんの腕を思わず 強く掴んだ





「ふえっ⁉️・・・ら・・・り・・・」




俺の意外な行動に見開いた目を見つめ

その智くんの目が

固く掛けたばかりの鍵を ゆっくりと壊していく





「俺の事・・・好き❓」




「えっ⁉️・・や・・そ・・えっ⁉️・・や・・」





「あ・・赤色じゃなくて・・・俺の事・・好き❓」





「あ・・・う・・・ん・・あっ・・や・・しょの・・」




掴まれた腕を払う事もせず

俯きながらも 俺の視線を何度も通り過ぎる

そんな

何気無いあなたの仕草が

固く掛けた筈の 鍵を壊すだけでなく

頑丈な扉を 1枚・・また1枚・・と 開いていく





「メンバーとかじゃなくて・・・俺の事 好き❓」





「あ・・や・・ちょっ・・・待て・・・待とう・・」




待たない・・いや 待てない

1枚目の扉が開いた振動で 2枚目も 3枚目も 4枚目も

止まる事なく開いていき

俺の 16年間 隠し続けてきた 想いが

もう 丸裸だ






「俺は・・・俺は・・・ウプッ」





口いっぱいに溜め込んだ《好き》 って言葉は

智くんの手のひらで塞がれ

喉の奥へ奥へと押し込められていった





「1週間・・いや・・10日・・10日待って

カーテン・・・ しょ・・カーテン持ってくる時まれ・・

しょれまれ 考えよう・・・お・・おでも 考える

いっぱい いっぱい いーーーっぱい 考えるたら・・・」





「・・・・・・・・・」





「おでらは ふちゅうじゃない・・・たら

仕事も・・しょれに・・形・・も・・らから・・

らから・・言葉にすゅる前に ちゃんと・・

ちゃんと 考えよう・・・

この・・・想いが・・いや・・この想いに

ちゃんと 責任持てるか・・・・ね・・ね・・ね・・」




「・・・・・・・」



「翔きゅん❓・・・あっ・・ろめん・・

これじゃあ 喋れないね・・ろめん ろめん

・・ふへへ・・へ・・あで⁉️・・ありゃ・・」





漸く 俺の口を塞いでた手は

ヒラヒラと 2人の間を迷子のように彷徨い続け

その途轍もなく可愛い仕草が

俺の落ち着きかけた丸裸な想いをギュッと掴み

ビューっと 引きずり出した





「好きだ‼️ 俺は あなたが大好きだ‼️」






「あ・・・ひ・・・」






「智くんは俺の事嫌い❓ いや 好きだよね❓

違う⁉️ ねえ 違う⁉️ 違うの⁉️

違うんだったら そう言って

俺 頑張って諦めるから 時間・・時間掛かるけど

頑張って 諦めるから だから 言って 本当の気持ち

俺の事・・・俺の事・・」




丸裸で 引きずり出された想いは

もう隠せないと開き直ると

一直線に突っ走り出した





「すゅき・・・翔きゅんが すゅきら」





その瞬間 2人が飛び乗った浮雲は

穏やかな流れから切り離され

荒吹く大空を漂いだした