どのタイミングでどこまでの人に席を譲ればいいのか、
迷うことが続きました。
最初は妊婦さんらしい人。
ただ、そうか違うかの判別が見ただけではできなくて、
違ったら失礼だと思い、気づかないフリをしてしまいました。
朝の満員電車だったから、
もし妊婦さんだったら辛かっただろうな。
でも、ヘタレの私は間違いを恐れ、何もできませんでした。
次は、おばさんともおばあさんともとれる女性。
優先席じゃないし、譲ること、譲らないこと、
どちらがいいのかわからなくて、
これまた気付かないフリをしてしまいました。
譲って喜ばれるなら「はい、どーぞ」ともなるけど、
お年寄り扱いをしたことがかえって失礼になる場合もあるから、
どうするのが一番よいのかわかりません。
最後は小さいお子さま。
これまた判別が難しい年頃・・・。
お母さんとの会話から座りたい様子がうかがえたので、
このときは譲ることができましたが、
親子はほとんどの場合、「大丈夫です」って、
お母さんにお断りされちゃうんだよね。
『やさしさの精神病理』という本にも書いてあったけど、
何が親切で何がおせっかいかは、
人によって、世代によって違うから、本当に難しい・・・。
で、私がなぜ席を譲るのかというと、
正直気まずい、というのが一番の理由のような気がするけれど、
(以前、席を譲らなかったからと、
若い女の子がおじいさんに
杖でいきなり殴られたという恐ろしい話を友達から聞きました)。
本当に大変そうだからかわりたい、と思うときもあれば、
いつか私が同じ立場になったときに、
席を譲ってもらえたらうれしいかも、と、
最近はそんなふうにも思うようになったからです。
結局は「気持ちが大事」なのだと思うけど、
その「気持ち」がね、難しいのよね。
- 大平 健
- やさしさの精神病理