相続税の控除縮小
政府は先週の閣議で、「2011年度税制改正大綱」を決めた。その中で、私が最も関心のある相続税について、書いてみる。まず一番大きな改正は、基礎控除額の縮小である。控除額は、4割の縮小になる。1回の相続では、定額で5,000万円の控除がある。これが3,000万円になる。定額の他に、法定相続人比例控除というものがある。これは、法定相続人一人につき1,000万円だったものが、600万円になる。これは、下表のように課税割合が下がってきているので、それを上げようということである。区分死亡者数・課税件数等 年分死亡者数課税件数課税割合被相続人 1人当たり (a)(b)(b)/(a)法定 相続人数平成元788,59441,6555.33.92820,30548,2875.93.863829,79756,5546.83.814856,64354,4496.43.855878,53252,87763.816875,93345,3355.23.797922,13950,7295.53.728896,21148,4765.43.719913,40248,6055.33.6810936,48449,5265.33.6111982,03150,7315.23.5912961,65348,46353.5513970,33146,0124.73.5214982,37944,3704.53.46151,014,95144,4384.43.4161,028,60243,4884.23.35171,083,79645,1524.23.33181,084,45045,1774.23.26191,108,33446,8204.23.2201,142,40748,0164.23.17それから、相続税の税率構造の見直しがあったが、これは大資産家以外は影響がない。法定相続分の一人の相続財産が、3億円以上の人の税率が上がる。もう一つ非課税枠の縮小になるものがある。死亡保険金に係るものである。現行は、法定相続人数に500万円をかけた金額が非課税だったが、法定相続人でもその内訳が限定される。法定相続人の内、「未成年者、障碍者又は相続開始前に被相続人と生計を一にしていたものに限る」となる。であるから、ほとんどの人は、これを使えなくなるのではないかな。その他に、細かい改正もあるけれど、大した影響はないと思う。今回の改正は、想定内の事で、私は良い内容だと思う。11月12日のブログ で書いた事が、はっきりと決まったわけだ。私のお客様で、4月に相続が開始し、先日相続税の申告を済ませた方がいる。生前に相続税対策そしていたので、相続税は発生しなかった。しかし、来年度の税制改正がされてからの相続開始となっていたら、相続税の納税は発生していた。ざっと計算すると、約百数十万円になる。来年度は、相続税を払う人が増えることは、間違いない。ただ、法案が国会で成立しないとならない。これも今では、大きな問題である。