勝者には何もやるな | ロマンティック☆nekoパンチ

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京都市在住。宇宙一カワイイ初代猫様(サビ)の下僕を経て2代目猫様(黒)の下僕1号。猫と酒とボクシングと○学。Born to run

街に猫 君にロマトマ 僕に勇気を。-081224_231039.JPG

ビデオ観ながらとりとめなく書いてます。


昨夜、リングサイドで、これまでの内藤の試合では(2002年からほぼ全試合生で観てます)、一番と言っていいほど安心して観ていられた。
1Rで、内藤の勝利を確信しました。


でも、これまでとは逆に、ビデオを見返す度に、なんか不穏になってきます。ゆうべの試合なのに、もう三度目なんですが(-_-;)


山口真吾は、なぜあんなにも、内藤のクリーンヒットに耐えられたんだろう。

あの耐え様からして、崩れる時は最後(しかも、かなり危険な状態)だと思ってたけれど、ダウン後も、手数だけは内藤と互角に出ていた。


先に打たせてカウンター、から、かなり早い段階で(4ラウンド、ひょっとしたら2ラウンドから)、自分から踏み込んで相打ちのタイミングでのカウンター狙い、に変えたように見えた。

渡嘉敷会長が変えたのか、山口が変えたのか。
そこは傍目ではわからないけど渡嘉敷会長は、坂田戦の反省を生かし、戦術の指示が簡潔、明確だったようにおもいます。身も蓋もなく言えば、山口のボクシングが単調で、引き出しが少ないから、そうするしかなかったのだろうけど。

観戦時、インターバルの間は、ずっと青コーナーを見ていたのだけど、中盤以降渡嘉敷会長は毎ラウンド、右クロスのカウンターだけを、繰り返し大きなジェスチャーで、指示していた。「こう入る、こう来るから、頭をこう動かしながらカウンター」、というのが、僕からもわかるくらいに。

それが、毎ラウンド必ず当たるか、危険なタイミングでかする。だからずっと、不安でもあった。

渡嘉敷会長、本当に、山口のパンチ、山口のタイミング、山口のボクシングを信じ切っているんだなあ、と。

息子のことを言われて甦ったとかいうテレビの実況、分かりやすいけど浅いよなー。息子なら内藤にもいるっての。一生やってろよTBS。


そして(当然抜目ない内藤陣営のことだから、山口の状態も、山口コーナーも見ているだろうに)、山口に呼応した内藤の漢気。畑山×坂本を思い出した。


内藤は本当に、時代のヒーローに、なったんだなあ。


山口はひょっとしたら、ゆうべの出来と戦略なら坂田には勝てたかもしれない。


僕は熱烈な内藤ファンで、やはり内藤は俺の、そして時代のヒーローだとゆうべもまた確信したけれど、確信、を超えて魂を揺り動かされたのは、山口真吾によってでした。


勝者には何もやるな。
勝ったという事実だけで他の何にも替えられないから。

他のすべての名誉は敗者にやればいい。


一番いいのは、勝つことだ。
次にいいのは、戦って敗れることだ。
敗者になるにも、資格が要るんだ。


でもそんな風に思える敗者は、そうはいない。


山口真吾、カッコよかった...です。