ショパンとベルばらと英雄について | ロマンティック☆nekoパンチ

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京都市在住。宇宙一カワイイ初代猫様(サビ)の下僕を経て2代目猫様(黒)の下僕1号。猫と酒とボクシングと○学。Born to run

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睡眠が止まりません。

今日も一日の半分を眠って過ごしてしまいました。

一日の4分の3を眠っているうちの猫を見ていると、つい。

...責任転嫁。

夜になって、「ホロヴィッツ・ショパン・コレクション」を聴きながら、池田理代子さんの漫画『天の涯まで』を読み始めました。

ショパンは1810年に生まれ1849年に亡くなりましたが、そのほとんどの期間、生まれ故郷のポーランドを離れて暮らしました。
さらにいえば、ほぼ生まれた時から、ポーランドという「国家」は、存在しませんでした。

この『天の涯まで』は、フランス革命以降の争乱の中で、フランス、ロシア、ドイツ、オーストリアといった大国の駆け引きの道具とされ蹂躙されていく悲劇を描いています。
外国だけでなく、祖国を思う人々もそれぞれの立場と思惑から一つにまとまることができずに消滅へと向かっていく。

その中でも、独立運動に献身し、ポーランドという国家が消滅した後、100年以上後に共和国として復活するまでの間、人々の心のよりどころとなった英雄の物語です。

上下二巻なので、僕の座右の書である『ベルサイユのばら』(開き直りました)よりは、人物の描き込みが甘く、史実がやや説明調ですが、この作品とショパンの「英雄ポロネーズ」が、ショパンを聴き始めるきっかけとなりました。

ショパン自身は、革命思想の持主ではなかったようですが(貴族のサロンに特化した音楽家だったわけですし)、ずっと廃れていた舞踊音楽「ポロネーズ」を再興し、数々の繊細ながら情熱的な曲を生み出す原動力には、やはり月並みですが、祖国への思いがあったのだろうなあ、と思います。そしてショパンもまた、国家がない時代のポーランドの人々の、英雄を待ち望む気持ちを代弁していた、あるいは英雄だったのだろうなあ、と。


すっかり目が覚めました。

コーヒーが美味しい夜です。

またあした☆