伊佐夫のブログ

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学校の教室を公けとすれば、これはプライヴェイトな教養の機会であった。私は入学の初めから卒業の日までこの会に関係し、そしてこの会を愛した。
 この結社は年少時代の私の思想の揺籃であった。そして学芸にからまる私のロマンチックの夢を育てた温床であった。
 この小さな結社にたずさわり、そして愛した経験が私の一生にどれだけ大きな影響を与えたか知れなかった。私は文化的グループと教養のパーティとへの興味を知り、それらの中心となって責をとる義務感と、それを率いて活動する指導者のほこりの感とを学んだ。
 山間の一小中学の言うに足らぬ私の結社であっても、それを我が事として関わりを持ち、愛を寄せるときには、たましいを打ち込む対象となり、喜びとなり、嘆きとなり、後になって限りなくなつかしい追憶となるのだ。何という純一な、たましいを打ちこむ生活材料の乏しい今日このごろの生活であろう。十倍、百倍の生活材料を以てして遂に瓦礫や、死かばねの堆積に過ぎないのだ。私は幾度でもくり返してこれが嘆かれる。