【外務省】大使館、美術品45点を廃棄 「劣化したため」 | ≪最新ニュースとキーワード≫怒涛の更新

【外務省】大使館、美術品45点を廃棄 「劣化したため」

大使館などの在外公館に飾られていた絵画や陶磁器などの美術品のうち、02年以降に45点が廃棄され、大使公邸で絵画1点を紛失していたことがわかった。
廃棄した45点について外務省は「劣化したり破損したりした物。
管理は適切だった」としているが、作者からは「外務省なら大事にしてくれると思ったのに」といった憤りの声が上がっている。
調査を求めてきた前田雄吉(民主)、鈴木宗男(新党大地)両衆院議員に外務省が明らかにした。
それによると、これらの美術品は日本文化を世界に知ってもらう目的で購入したり寄贈されたりした物。
廃棄された45点のうち29点は主に昭和期の芸術家たちの原作品で、残りは横山大観や川合玉堂の複製品だった。
廃棄された作品は日本画11点、陶磁器6点、洋画、版画各4点、書2点など。
うち5点は寄贈で、8点は50~80年代ごろに8000~40万円(計116万円余り)で購入。
残る16点の購入時期や価格については「取得の経緯を示す記録が残っておらず分からない」という。
紛失した1点は、盛岡市の画家、土井宏太郎さんの日本画「潮の舞」(50号)。
外務省が92年に58万円で購入したが、06年4月ごろ、所蔵先の在ウズベキスタン大使公邸でなくなった。
大使館は、盗難の可能性もあるとして現地当局に捜査を要請したが、見つかっていない。
80年代に寄贈した書を廃棄された書道家の遺族は「適切に管理していれば劣化などするものではないし、本当に捨てたのかと疑いたくもなる。
50年も前の作品を『命よりも大切』と大事に保存してくれる人もいるのに失礼な話だ」と話す。
土井さんは「外務省を信用し、子を託すような気持ちで出した。
名誉なことでもあるので価格も通常の10分の1ほどにした。
紛失はとんでもないことで現地に行って自分で捜したいくらいだ」と憤る。
外務省によると、在外公館に所蔵している美術品は4千数百点。
在外公館課は「廃棄したのは、しみやカビが出たり、古くなって劣化したり壊れたりして、修復が難しい物。
温度や湿度の管理などに気を配るよう、各公館に指示している」と説明する。
[朝日新聞]2007年06月25日11時09汎http://www.asahi.com/national/update/0624/TKY200706240186.html