【社説】 安倍晋三内閣の“成長戦略”に早くも陰り 税収増えず楽観論で押し通すのは国民に対して無責 | ≪最新ニュースとキーワード≫怒涛の更新

【社説】 安倍晋三内閣の“成長戦略”に早くも陰り 税収増えず楽観論で押し通すのは国民に対して無責

★成長戦略景気頼みの危なっかしさ成長なくして財政再建なし-。
安倍晋三内閣の“成長戦略”に早くも陰りが出ている。
景気拡大のわりには、頼みの税収が伸びていない。
その上、成長の恩恵を国民にどう配分するか、肝心の論議も国会で深まらないままだ。
このままでは格差が拡大し、景気の足を引っ張りかねない。
財政再建も遠のく懸念がある。
来月の参院選では、税の在り方を含めた経済財政政策を重要な争点とすることを、与野党に求めたい。
安倍内閣の成長戦略には二つの特徴がある。
一つは、高い経済成長を維持しながら、歳出削減を図ることで増収につなげる考え方である。
そのための政策として、企業減税を実施し、企業が景気をけん引する構図をつくり出す方向だ。
もう一つは、格差の固定化を防ぎ、景気のすそ野を広げる「成長力底上げ戦略」である。
格差批判に応えるために、今年になってから打ち出した。
人材の育成や雇用支援、最低賃金の改善などを掲げている。
狙いは理解できるものの、早々に黄信号が点滅している。
2006年度の一般会計の税収が思ったより伸びていないのだ。
財務省の昨年末の見積もりよりも1兆円ほど下回り、49兆円台前半にとどまりそうな情勢だ。
所得税と法人税の税収が、補正予算を策定した昨年末時点の見込みほどには伸びなかったためである。
予測には難しさが伴うとはいえ、予算割れは4年ぶり。
景気の動向を楽観視し過ぎた面は否定できない。
今国会で政府・与党は景気拡大による増収効果を表に出すことはあっても、消費税などの増税には触れていない。
来月の参院選で争点になることを避けたい思惑が読み取れる。
だが、成長頼みの楽観論で押し通すのは国民に対して無責任と言われても、仕方がないだろう。
(続く)信濃毎日新汎http://www.shinmai.co.jp/news/20070625/KT070624ETI090001000022.htm社説の続きは