【公害】東京大気汚染訴訟が全面和解の公算、勧告をメーカー受諾へ | ≪最新ニュースとキーワード≫怒涛の更新

【公害】東京大気汚染訴訟が全面和解の公算、勧告をメーカー受諾へ

自動車の排ガスで健康被害を受けたとして、東京都内のぜんそく患者らが国や都、自動車メーカー7社などに損害賠償を求めた東京大気汚染訴訟の控訴審で、東京高裁は22日、メーカー7社が12億円の解決金を支払うことなどを柱とする和解案を、原告、被告双方に示した。
これを受け、トヨタ自動車は、和解案の受け入れ方針を固めた。
他のメーカーも足並みをそろえる見通しで、月内の解決を目指し分担割合などを協議する。
一方、原告団も近く会議で結論を出すとみられ、全面和解の公算が大きくなった。
和解案の中で、原田敏章裁判長は、自動車の排ガスによる健康被害について、「自動車の利益を受けてきた国民が社会的責任を受け止めるべきだ」との考え方を示した上で、今回の訴訟について、「大気汚染についての問題を国民に提起し、その討議と解決を迫った。
原告の個人的利益のためだけに行われたと矮小(わいしょう)化すべきではない」と述べた。
和解案は、〈1〉国と都が各3分の1、メーカー7社と首都高速道路会社が各6分の1を負担して、5年間で200億円の医療費を助成する制度を創設する〈2〉国や都が提案した公害対策を実施する〈3〉メーカー7社が計12億円の解決金を支払う――の三つの柱からなり、各当事者に来月12日までに書面で回答するよう求めた。
医療費助成と公害対策については既に、原告、被告ともほぼ合意していた。
最後の争点となっていた解決金の金額について、原告側は、1人当たり約770万~約570万円が支払われた過去の大気汚染訴訟と同等の総額30億円以上を求め、メーカー側は4億~5億円しか支払えないとしていた。
これに対し、原田裁判長は、「ぜんそくは大気汚染以外の原因でも発症する可能性もあり、他の大気汚染訴訟と同列には論じられない」と述べ、1人当たり約230万円となる12億円という金額を提示した。
この和解案を受け、トヨタは、法的責任とは別に、実際に苦しんでいる患者の救済案が動き出し、全面解決の機運が高まっていることを重視、和解案を受け入れる方針を固めた。
一方、原告団は、「これから協議し、受け入れの可否を検討する。
現段階では受け入れるかどうかは決まっていない」としているものの、原告団の最大目標の一つだった医療費補助制度が創設されることで、解決金については妥協せざるを得ないのではないかとの見方が強まっている。
◎ソース読売新汎http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070622it11.htm