【コラム/年金】社保庁法案 今国会での成立は見送れ−信濃毎日新聞 [07/06/21]
社会保険庁が管理するオンラインシステムの年金記録サンプル調査で、ミスが執に発覚している。
政府の説明も二転三転し、国民の不信感は増すばかりだ。
その一方で安倍首相は、社保庁を解体する社保庁改革関連法案を、今国会で成立させる意向を変えていない。
さらに年金など社会保障に関する記録を一元管理する社会保障番号導入に意欲を示すなど、泥縄式の対応を続けている。
社保庁、年金記録をめぐる状況は混乱の極みにある。
社保庁を新組織にしても年金記録の不備が抜本的に解決するか疑わしい。
この際、改革法案の成立は見送るべきだ。
社保庁の後継組織である日本年金機構の職員が公務員でなくなり、仕事を民間へ外部委託することで、顧客の立場に立ち、サービスが向上する-。
社保庁改革の狙いを、政府はそう説明する。
果たしてそうだろうか。
訪問介護最大手のコムスンの不祥事がいい例である。
根底には介護事業についての倫理観の欠如があったのではないか。
民間に衣替えするからサービスが向上し、モラルの引き締めが図られる、という考え方は短絡的だ。
年金記録不備問題でも、執に新たなミスや問題が出てきている。
社保庁のシステムの中にある年金記録の入力ミスを調べるために行った、約3000件のサンプル調査で、社保庁は12日に「ミスは4件」と発表した。
ところが、翌日にはさらに5件のミスが判明。
18日には35件まで膨れ上がった。
サンプル調査さえ満足にできない中、政府が訴える社保庁解体の効果をうのみにすることはできない。
政府が来年5月までに完了させると約束した、宙に浮いている約5000万件の記録照合作業も同様だ。
向こう1年で本当に済ませられるのか。
国民が納得できるまでの説明はされていない。
安倍首相は先週、記録管理の利便性を理由に、突然、社会保障番号導入について前向きな姿勢を示した。
国民一人一人に番号を割り振り、年金、医療、介護などの記録を一元管理する仕組みだが、個人の病歴など論議の多い個人情報が含まれる問題である。
年金記録で国民が不安に駆られているときに、にわかに持ち出すようなテーマではない。
本来、その一つ一つが時間をかけて国民の前で論議するべきものである。
国会会期末が迫っている中で、記録不備をめぐる新たな問題が執に出てくることの深刻さを、まずは見据えるべきだ。
社保庁の改革法案は白紙に戻し、噴出している問題の解決を優先するよう求める。
ソーFhttp://www.shinmai.co.jp/news/20070620/KT070619ETI090002000022.htm
政府の説明も二転三転し、国民の不信感は増すばかりだ。
その一方で安倍首相は、社保庁を解体する社保庁改革関連法案を、今国会で成立させる意向を変えていない。
さらに年金など社会保障に関する記録を一元管理する社会保障番号導入に意欲を示すなど、泥縄式の対応を続けている。
社保庁、年金記録をめぐる状況は混乱の極みにある。
社保庁を新組織にしても年金記録の不備が抜本的に解決するか疑わしい。
この際、改革法案の成立は見送るべきだ。
社保庁の後継組織である日本年金機構の職員が公務員でなくなり、仕事を民間へ外部委託することで、顧客の立場に立ち、サービスが向上する-。
社保庁改革の狙いを、政府はそう説明する。
果たしてそうだろうか。
訪問介護最大手のコムスンの不祥事がいい例である。
根底には介護事業についての倫理観の欠如があったのではないか。
民間に衣替えするからサービスが向上し、モラルの引き締めが図られる、という考え方は短絡的だ。
年金記録不備問題でも、執に新たなミスや問題が出てきている。
社保庁のシステムの中にある年金記録の入力ミスを調べるために行った、約3000件のサンプル調査で、社保庁は12日に「ミスは4件」と発表した。
ところが、翌日にはさらに5件のミスが判明。
18日には35件まで膨れ上がった。
サンプル調査さえ満足にできない中、政府が訴える社保庁解体の効果をうのみにすることはできない。
政府が来年5月までに完了させると約束した、宙に浮いている約5000万件の記録照合作業も同様だ。
向こう1年で本当に済ませられるのか。
国民が納得できるまでの説明はされていない。
安倍首相は先週、記録管理の利便性を理由に、突然、社会保障番号導入について前向きな姿勢を示した。
国民一人一人に番号を割り振り、年金、医療、介護などの記録を一元管理する仕組みだが、個人の病歴など論議の多い個人情報が含まれる問題である。
年金記録で国民が不安に駆られているときに、にわかに持ち出すようなテーマではない。
本来、その一つ一つが時間をかけて国民の前で論議するべきものである。
国会会期末が迫っている中で、記録不備をめぐる新たな問題が執に出てくることの深刻さを、まずは見据えるべきだ。
社保庁の改革法案は白紙に戻し、噴出している問題の解決を優先するよう求める。
ソーFhttp://www.shinmai.co.jp/news/20070620/KT070619ETI090002000022.htm