松塾10年史 第21回 | 人生賭けた学習塾「松塾」【第15期】

松塾10年史 第21回

面接指導



受験には、面接試験が伴うこともある。そのため、我々にとっては面接指導も大事な業務の一つである。

面接指導では、

①志望動機
②過去の経験や学び
③今後の豊富

など、「鉄板」の質問内容から、現場思考が要求されるイレギュラーな質問まで、様々な切り口から指導する。

そんな、面接における質問のうち、

私の尊敬する人物

に関する質問も、面接指導では必ず行ってきた。

この質問意図は、受験生の尊敬する人物を通して、当該受験生が標榜する生き方を窺い知ることにある。

と、ここまでは建前。

俺の本音は、ここから先のエピソードに隠されている。

奈良崎が勤務し始めた2年目の冬。奈良崎も、そろそろ就職活動につき、考えなければならない時期に差し掛かっていた。

そこで俺は、奈良崎の参考になるかどうかは分からないが、一度、面接指導に参加させようと考えた。一通り、面接指導を見学させたあと、

俺「奈良崎、こいつらの受け答え、どう思う?」

奈良崎「うーん、、元気がないと思います。」

俺「そやろ?奈良崎、手本見せろ。」

奈良崎「わかりました!」

この時、俺は奈良崎に「分かっとんな?」と、耳打ちした。以下、奈良崎の模範解答。

俺「あなたの尊敬する人物を教えて下さい。」







奈良崎「はい!國松塾長です!」




塾生は、苦笑い。

俺は、この時、少なくともゴミクズだった。

つづく