体に良いものを食べたい、という願いは日中共通。とりわけ中国では、医食同源という考え方の浸透ぶりに驚かされることが多い。中国医学で何が体に良いとされているかを多くの人がよく知っていて、それが食品売り場の棚にもきちんと反映されているのだ。

 日本でも人気の蜂蜜についていえば、驚くのはその種類の多さ。ハナズオウ、なつめ、エンジュなど、蜜を採取した花によって商品が細分化されており、値段は500グラム当たり20元~30元(約250~370円)。中国の一般家庭にとってはそう安い値段ではないが、大きく美容に良いタイプと栄養面で優れたタイプに分かれ、よく若い女性は前者を、年配の人は後者を白湯などに溶かして常飲している。シーズンになると、北京の郊外の道端ではよく養蜂農家が蜂蜜やロイヤルゼリーを売っていて、付近の観光がてら買って帰る人も多い。

 ちなみに安徽省で出会った元養蜂農家の男性によれば、業者の一部は車に蜜蜂を載せ、開花の時期に応じて大陸を南から北へと移動するという。適当な畑を見つけては、近くの農家の同意の下、蜂を放って蜜を集める。いわば花を追う遊牧民だ。

 のどかで大陸的なイメージが目に浮かび、蜂蜜が以前より輝いてみえるようになった。





[フジサンケイビジネスアイニュース]より




 身体によいものを食べたいという思いの割には、中国製の食品には危険が潜んでいますね。もっとも、中国国内でも日本製品の方が人気は高いそうですものね。富裕層にとっては中国国産品よりも安全な日本製品の方を選択できるということでしょう。原発問題に揺れる日本の製品に対する扱いが今後どうなっていくのか心配ですが・・・。