ピンチはチャンス

 先日、訪問看護のスタッフからこんな話がありました。

 利用者さんから苦情があり、訪問看護の場面で感情的に言われたそうです。それを受けて訪問看護師がどう返答するかが支援になるとのこと。

 その場面では、感情的に苦情を訴えてきた利用者さん。先ずはその話を傾聴します。次に、

そういう想いにさせてしまってすいません。

言ってくれてありがとうございました。

言ってくれたから気づくことができました。

こういう想いでこういう支援をさせてもらっています。


 苦情に対して、感情的になった勢いに混乱して、返答に準備がなくて、すると苦情を一方的に受けるしかないし、謝るばかりになります。

 謝るにしても、何に対して謝っているのかが大事で、それを伝えないと、今回の出来事の全てが訪問看護師が悪いになってしまいます。

 苦情も支援に変えましょう。

何に対して謝るかを伝える。

利用者さんの苦情を発信できる力を評価する。

利用者さんの頑張りに感謝する。

訪問看護の意図や想いを伝える。


 これらの支援は利用者さんの苦情がないとできない支援でもあります。この支援をすることで利用者さんの行動は肯定されます。

 そして、今回の振り返りの場で、社会の中で自分の想いを伝えるには、どういう手段が伝わりやすいか、適切な伝え方はどうしたらいいか、まで落とし込めたら最高です。

ピンチはチャンス。

 苦情を言われてピンチになったかもしらませんが、普段できない支援をするチャンスでもあります。