支援の方向性が見えていないの続き


 利用者さんに対して支援の方向性が定まっていない中で支援を継続していくのは、利用者さんにとっては不利益であり、訪問看護師にとってもしんどい状態です。

 利用者さんの希望に沿った支援を実践していくべきですが、利用者さんの言葉だけを受けて支援をしても上手くいかないことがあります。

 利用者さんが仕事をしたいとの言葉を受けて、直ぐに訪問看護師がハローワークへ繋げようとしても、利用者さんが色んな理由付けをして行きたがらないことはよくあります。

 これは利用者さんの本当の希望と支援とがミスマッチの状態から起こっていると考えられます。

 利用者さんはこんなことがしたい、あんなことがしたい、と話をしてくれます。

 大切なことは、
その
気持ちの大きさの程度と時期を見極めることです。
 本当にやりたいことなら、その言葉は繰り返されます。そして、今やりたいことなのか、将来やりたいことなのかによってアプローチは変わってきます。

 今やりたいことなら、具体的に何を始めていくかの話ができますし、将来やりたいことなら、将来を見越して今何をやるべきか、少し先は何をやるべきかか、その先はと段階的に支援を組み立てます。

 スモールステップを見える形にして、一緒にその時々の目標を設定し、評価していきます。

 支援の方向性は一人で設定するのではなく、チームで設定していきましょう。

 訪問看護は一人で支援しているのではありません。チームで支援していることを忘れないで下さい。