*はじめに

 

 十年一昔という言葉がある。国語辞典によると、その意味は「世の中は移り変わりが激しく、10年経つともう昔のこととなってしまう」(Weblio百科事典より引用)だとか。確かに、つい最近の出来事かと思いきや、実はとっくのとうに昔の事だと分かると、時の流れの早さに何とも言えない気持ちになる…という状況はよくある話だ。

 

 しかし、たかが十年されど十年。「一昔」という概念では括る事の出来ない10年は、確かに存在するのだ。そう、ここ早稲田マイケル・ジャクソン研究会では…。

 

*イベントへGO!

 

 という訳で、既知の通り目出度く設立10周年を迎えたM研。なんと、OBの先輩が主催の記念イベントが開催される事になったので、大変有り難く思い、緊張しながら会場へ足を運んだ。内装は非常に綺麗でお洒落な上に、照明つきのステージまである。ワクワクしてきたぞい!

 

主催OBのOさん。キレッキレのMCで全体を盛り上げて下さりました。企画に大いなる感謝を。

 

 時間が経つにつれ、一人、また一人と集まるM研のメンバー達。現役生とOBOGの先輩方が入り混じった光景は、懐かしさと共に込み上げてくるものがあった。

 

 さて、全員が揃った所で、イベントがスタート!先ずは自己紹介とクイズ大会。いつものレクリエーションをM研メンバーほぼ総動員で行うという大変神がかった規模である。普段はなかなかお会いする事の出来ない方々、特にM研の設立にご尽力された諸先輩方との初めてのご挨拶という側面も感じられ、筆者は緊張のあまりキョドってしまった。

 

 

 

 続いて行われたチーム対抗クイズ大会。マイケルM研、はたまた雑学と、カテゴリーは様々。多様なメンバーが在籍するが故に、ファンでも分からない、或いは解けそうで解けない超絶難問のオンパレード!あまりのクセ強ぶりに頭を抱えたり、冷静に答えを導いたり…正解が発表される度に沸き起こる悲鳴と歓声の嵐!ザッツ・M研

 

 …出題者達の、マイケルへの愛故に生じる凄まじい知識量に圧倒されるばかりであった。

 

 また、M研OGの若き芸術家・Ariaさんによる「どのYouクイズ」なるものも実施された。これは、前身となるみんな大好き「どのポウクイズ」から更なる進化を遂げたクイズ企画であり、音楽面でのマイケル愛が試されるような内容となっている。それもその筈、マイケルは歌手であるからして、「ポウ!」以外の頻出単語が歌詞に幾つも織り込まれているのは当然である。だが、意外と思い出せそうで思い出せない。そして、筆者は"You"一つを取ってもマイケルの巧みな歌唱表現によって様々な"You"が発されている魅力的な事実にいち早く目をつけたAriaさんに拍手を送りたくなった。

 

 ここまでのクイズ大会を通じて、筆者が思ったのは「知識の有無は関係ない」という事である。確かに博識なオタク系メンバーも居れば、ライトに楽しむメンバーも居る。ことクイズとなると、知識量というものはあればある程頼られやすい。

 

 しかし、メンバーが一丸となって全力で難問に挑み、一喜一憂する様子に、誰かを責めるような者は居なければ、貶める者も居ない。寧ろ、知らなかった事に対しても「へえ~」と知識を分かち合っている。そもそもの話、ファンは自慢したくて知識を着けるのではなく、強い愛情故に気が付いたら自然に知識が備わっているケースが多々ある。そして知識が無い事は決して悪い事ではなく、ファンはマイケルを好きになっている時点で既に素晴らしい存在となっているのだ。

 

 知識を分かち合うのは、愛を分かち合うのと同等。それを強く感じられるクイズ大会であった。

 

*感動のVTR

 

 楽しいレクリエーションの興奮冷めやらぬ後半は、動画鑑賞タイム。M研が設立されてから現在に至るまでの軌跡を、創設者であるマイケルやも様のお祝いのメッセージ(!)から始まり、歴代代表を務め上げた先輩方現代表メンバーによるインタビューで振り返るというこれまた神がかった企画である。

 

 各OBOGによって語られる、様々なM研への強い想い。その想いをこれでもか、と訴えかけてくるようなVTR。そして明かされる事のなかった貴重な映像。時折、会場から漏れる「エモい…」という現役生の感嘆の声。両者はM研のディープな歴史を雄弁に物語っていた。筆者も知らなかったM研の歩み、そしてメッセージは非常に切実で、文字通り身の引き締まる思いになった。

 

 M研という唯一無二の場を、如何にして保ち続けるか。恐らく歴代の先輩方は、我々現役生の知り得ない所で暗中模索し、常に深く考え、行動し続けていらっしゃった事だろう。だが、先輩方のご尽力が無ければ、我々もこうして集う事はあり得なかったかもしれない。そう思うと、先輩方への計り知れない敬意尽きない感謝が更に芽生えてきた。

 

 この先の10年も、M研という場所を未来の後輩に託す為に、我々が出来る事は何か。VTRで語る先輩方の姿勢を見て、筆者も残り僅かな時間ではあるものの、考えていきたい所存である。

 

*毎度お馴染み「何でも発表会」!

 

 最後は楽しく、「何でも発表会」で決まり!こちらも確立しつつあるM研の伝統文化である。今回、このイベントで筆者は同期メンバーであり盟友のLuchaelちゃんとパフォーマンスを披露させて頂いた。

 

 

 大真面目に将来のM研について思いを巡らせていたタイミングでのダンスは、とても緊張するものである。しかし、最終的には楽しい気持ちと達成感が勝るのだ。最高のステージを設けて下さった先輩方に多大な感謝を。有り難う御座いました!

 

 

 ステージの大トリを飾るのは…。

 

 

!?

 

 こ、このシルエットは…!?

 

 まさか、マイケルと同じ位、あの超有名な…!?

 

 

 ビヨンセだぁーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!

 

 

 思わぬ出演、そして感謝の想いが籠った圧巻のパフォーマンスで、ビヨンセが今を生きるM研メンバーを魅了!

 

 そう、マイケルを通じた様々な出会いと発見の連続。これもまた、M研の魅力である。何でも発表会は、そうした魅力の共有の場でもあるのだ。

 

 会場は感動と熱狂の渦に巻かれ、楽しい時間はあっという間に過ぎ去った。これにて、パーティーはお開きとなる。

 

*感想

 

 こうして熱が冷めないうちに本記事を書いている筆者だが、改めて「M研」というサークルの存在自体が、学生生活に於いてどれ程の学生やマイケルのファンに貢献したか、その恩恵と重みと、この上ない感謝の極みをひしひしと感じられた。M研が10年もの間、こんなにもファン同士の繋がりやご縁の誕生だけではなく、そこから更に発展していったか、歳月の長さというよりも深さが、我々を動かしてくれたのだろう。そして、通う大学も価値観もバラバラな我々が、マイケル・ジャクソンが好きという共通点だけで10年も輪を保つ事が出来た。それが何よりの証拠だと筆者は考えた。

 

 改めまして、OBOGの皆様、現役生の皆様、参加してとても楽しかったです。素晴らしい節目の年度にM研に居る事が出来て幸せです。本当に有り難う御座いました!そして、皆を繋げてくれたマイケルも、有り難う、有り難う!!!!!!!!!!!

 

 

(文章:Winnie)