おはようございます!
今回も「ドタバタ国際結婚日記」を読んでくださりありがとうございます。
心よりお礼を申し上げます。
今回は、初めての夜勤のお話しです、、、
夜勤は、午後5時から翌日の朝10時までの勤務でした。(3時間の仮眠時間が含まれます)
夜勤は日勤とは、何もかもが全然違っていました。
まず勤務時間が、日勤の2倍の17時間と長かったこと、そして戦場のように忙しくなる、会員(オーナー)やゲストが集中して来館するチェックインのピークの時間帯(午後6時から7時半くらいまで)と、これも又戦場のように忙しくなるチェックアウトのピークの時間帯(朝7時から8時半くらいまで)のどちらも、夜勤の時に当たったこと、そして戦場のようなピークの時間帯を除けば、暇な時間がとても長かったこと(特に夜の9時から朝の6時くらいまでの9時間は、まるで自由時間でした。笑)以上のことが、日勤にはなかったことでした。
もう一つの大きな違いは、日勤の時のにぎやかさと違い、夜勤は静寂の中で時を過ごす時間が長かったことです。
午後5時半には、みんな退社し、事務所に残るのは、フロントマン3人だけでした。(夜中には一人になる時もありました!)
夜勤のボイラー技士は、通常は管理室に詰めていたので、ほとんど事務所に顔を出すことはありませんでした。(後に、ボイラー技士たちも、僕たちと仲良くなって、夜勤の時の暇な時間は、僕たちと将棋を指すようになりました)
ということで、夜勤の時は、ホテル全体が、人が恋しくなるぐらいに、静寂に包まれていたのでした。(特に幽霊が怖い人には、夜中に一人になる時は厳しいかも知れません。笑)
次に、初めての夜勤で体験した、戦場のようなチェックインとチェックアウトのピークについてお話ししましょう。
前日の日勤の時に、チェックインとチェックアウトのやり方は、きちんと教えてもらっていましたから、翌日の夜勤の時には、支障なく、先輩たちの足を引っ張らずにやれるだろう、とタカをくくっていたのですが、想像を遥かに越える戦場ぶりだったので、情けないことに僕はほとんど戦力になることが出来ませんでした。(戦力になれなくても、せめてキャプテンの〇本さんと先輩の○井さんの邪魔にならないよう立ち位置には気をつけましたが、、、笑)
しかし、300人の会員(オーナー)やゲストの大半が、同じ時間帯にチェックインしチェックアウトする戦場のような忙しさを、一度体験してからは、心構えが違ったので(体験するまでは甘く見ていました、、、たいしたことはないだろう、と、、、)2回目の夜勤からは、先輩たちの足を引っ張らずに済みました。
面白いことに、戦場のような忙しさも、慣れてくると、「ようし今日もビシッとやってやる!!」という気持ちになってきて、逆に、戦場のような忙しさを待ち遠しく思うようになっていったのでした。(慣れとは恐ろしいものです、、、笑)
若い頃の僕は、やる気と動くスピードとエネルギーだけは人並み以上にあったので(しかし、スポーツは好きではありません。笑)、慣れてからはチェックインとチェックアウトの処理能力も超速くなったので(笑)、楽しくて仕方がありませんでした。(もうほとんど遊び感覚でした。笑)
次に、夜勤時の仮眠についてですが、仮眠は夜中に3人で交代で取りました。
通常一番手は夜中の12時から3時まで、二番手は一番手が仮眠に行った1時間後の1時から4時まで、三番手は一番手が3時に仮眠から戻って来るのを待って、交代に3時から6時まで仮眠を取りました。(ちなみに、僕は入社してから6ヶ月間は仮眠を取りませんでした。取らなかった理由は、仮眠に使う3時間を、フロント業務全般のこととか、過去にホテル内で起こった全てのトラブルなどについて、キャプテンの〇本さんと先輩の○井さんから話しを聞くためでした)
朝の6時には全員が揃って、会員(オーナー)やゲストたちのチェックアウトに備えました。
ところで、前々回のブログで、ホテルの世界では、時々金を盗むフロントマンがいる、というお話しをしましたが、ギャンブルなどに手を出して金に困っているようなフロントマンは、夜中の仮眠の時間帯に、一人になった時に魔が差してしまうのです。
次に、夜勤の間の暇な時間帯の過ごし方についてお話ししましょう。
幸運なことに、キャプテンの〇本さんと、先輩の○井さんと僕は、3人とも幕末の話しや、高倉健さんの任侠映画の話しが好きだったので(僕たちは3人とも硬派だったのです。笑)、いつも3人で、ああだこうだ、と話しているだけで、時間が経ってしまったのですが、もう一つ3人には「将棋が大好き」という共通点がありました。
しかも3人の実力は同じぐらいだったので、夜勤の時は、いつも3人で将棋を指して盛り上がったので、夜勤があっという間におわったので、次の夜勤が来るのが待ち遠しくて仕方がありませんでした。(笑)
そういう意味では、僕たちのチームは運が良かったと思います。
チームのメンバーが仲が良くない場合は、夜勤の長い時間は苦痛だったと思います。(何しろ、何も仕事がない自由時間が9時間くらいあったのですから、、、)
僕たち3人には、夜勤の時の特別な楽しみがもう一つありました。
それは、夜勤明けに、3人でモーニング(喫茶店に朝のモーニングを食べに行くこと)に行って、1時間くらい雑談をすることでした。
キャプテンの〇本さんが、最初の夜勤が終わった時に「家に帰る前にモーニングに行かないか?」と誘ってくれたことが、僕たち3人が、夜勤明けで必ずモーニングに行くようになった始まりでした。
〇本さんの性格は、本来このように部下たちをモーニングに誘う優しさがあったのですが、みんなが〇本さんを嫌ったため、〇本さんも不本意ながらも、みんなと喧嘩ばかりしていたのだなぁ、と思いました。
実は、初めての夜勤が無事に終わって、3人でモーニングに行って楽しくお喋りをしているうちに、話しが盛り上がってしまったのですが、僕が遅くとも11時くらいまでには家に帰らなくてはいけなかったので(理由は後で説明します)、ついつい「もうそろそろ家に帰らなくてはいけないのですが、これから僕の家に来ませんか?家でならゆっくりお喋りの続きが出来ますから、、、」と誘ってしまったのです。(妻に相談しないで誘ったのがまずかったのでした、、、笑)
〇本さんも〇井さんも「突然行ったら奥さんに悪いから遠慮しておくよ」と言ってくれたのですが、僕が「女房は全然平気ですから気にしないでくさい」と言って、かなり強引に誘ってしまったのです。(笑)
実は僕がホテルで働き始める前日に、妻の〇ラから強く釘を刺されたことがありました。
そのことで口論したのでした。(結局日本に帰国した当日は、ホテルの社員たちへの挨拶のことや、翌日の隣近所への挨拶回りのことや、翌日からの仕事のことで、夜中の間ずっと口論しっぱなしだったのです、、、)
○ラから強く釘を刺されたのは、帰宅時間のことでした、、、
彼女曰く、、、
○ラ「仕事が終わったら、すぐ帰って来てね」
僕「日本はヨーロッパと違って、会社が終わってからのつき合いがあるから、すぐに帰れるかどうかわからないよ」
○ら「仕事が終われば、会社の人たちとつき合う必要はないでしょ。だから真っすぐ帰って来てよ。いいわね」
僕「日本は君が考えているような社会じゃないんだよ。日本は仕事が終わった後も、会社の人たちとのつき合いもあるんだよ」
と説明しても、結局文化・習慣の違いから、全く理解してもらえず、口論になったのですが、「これはいくら口論しても埒(らち)が明かない」と思い、結局最後は僕が折れて「わかったよ。仕事が終わったら真っすぐ帰って来るよ」と言って、収まったのでした。
そういう経緯があったので、僕は「仕事が終わってから、仲良くなった会社の人たちとつき合えないのなら、会社の人たちを家に連れて行けばいいんだ」と単純に思ったのです。(男の脳はそう思ってしまうのです、、、笑)
そういう事情があったので、夜勤明けに、キャプテンの〇本さんからモーニングに誘われた時に、「1時間くらいなら女房にバレないからいいだろう」と思って、軽い気持ちでモーニングに行ったのですが、予想以上に話しが盛り上がってしまい、とても1時間では足りず、僕は〇本さんと○井さんを家に誘ったのです。(僕は人と楽しく話しをするのが好きなので、気が合うとすぐに誘う癖があります、、、笑)
まさかこれがもとで、又また○ラと大喧嘩になるとは思いもよりませんでした、、、(遅まきながら、後になって、僕の妻も含めて、ほとんどの女性は、夫が突然会社の人を家に連れて来ることを嫌うことを知りました、、、笑)
続きは次回のお楽しみに!
それでは又来週の金曜日にお会いしましょう!
みなさんお元気で!(コロナウイルスに負けないで頑張りましょう!)
スペインのイルンより心を込めて、、、
水谷孝