2〜3歳の頃の僕は

 

寝てばっかりなんかいられなかった。

 

 

 

かと言って、

 

ミシンの仕事があったオカンに

 

四六時中まとわりつくというわけにもいかなかった。

 

 

 

僕は小学4年生で引っ越すまで

 

だんじりで有名な大阪府の岸和田に住んでいた。

 

 

この頃の普段は、兄貴と近所の子らと

 

ベッタンやビー玉遊び、虫捕りもするようになっていた。

 

 

 

でも一番たっぷり時間をかけていたのは

 

「人形遊び」

 

ひとりで人形たちの物語を作るのに夢中やった。

 

 

 

人形の物語といっても平和な可愛いものではない。

 

人形と人形が戦いまくるものだ。

 

 

 

人形と人形が戦う。

 

組織を背負って闘う。

 

人質、復讐、悲しみ、明日救出できるのか?!

 

そして戦い抜いた強いものが勝つ。

 

しかし勝ったと思っても安心はできない。

 

世界は広い。

 

世の中に強いやつはいくらでもいる。

 

 

 

(新しい人形を買ってもらったり、戦いに負けたものが鍛え直して蘇りもする)

 

 

 

そしてまた新しい戦いが始まる。

 

 

 

すべて僕のさじ加減。

 

 

 

この年齢の男の子のあるあるかもしれないけど、

 

仮面ライダーやウルトラマンとかの戦闘ものの影響は

 

間違いなくあったと思う。

 

 

 

僕は気がつくと、技や戦略、展開を考えていた。

 

 

 

物語を作っている間の僕は人形たちだけを見ていたから

 

毎日どれくらいの時間遊んでいたかはわからないけど

 

ブツブツ言いながら長時間集中していたとオカンは言っていた。

 

 

 

僕が人形遊びに夢中になってることは

 

場所も時間も選ばないので

 

周りにとって好都合だったかもしれないし

 

僕も自分の自由な世界を楽しんでいた。

 

 

 

と思う。

 

 

 

 

 

ちなみに、

 

この人形遊びは

 

物語が複雑になっていったけど、中学生になっても続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

つづく