2012年度のいじめ把握数が発表されました。約20万件で、2011年度の2.8倍になりました。これは、いじめ自体が急増したのではなく、「学校や教委が確認に努め、実態に近づいた」(文部科学省)のだと思われます。加えて、大津市のいじめによる自殺事件の影響が大きいと思います。各自治体が「いじめを看過できない」という切実な思いをもって調査したのだと思います。
 
約20万件ということですと、小学校は全国で約2万校、中学校は約1万校、高校は約5000校ありますので、単純に割って、1校で6件のいじめがある、ということになります。
 
ただ、自治体ごとに調査の仕方やいじめのとらえ方が異なっていて、例えば鹿児島県の小学校では2万件以上(全国の小学校合計数の5分の1にあたる)だったのに対し、佐賀県の小学校では31件のように、かなりの差がありました。このあたりは今後の課題でしょう。
 
問題はその後の対処です。深刻にならないうちに問題解決ができるような方策がとられるとよいのですが・・・。以前取り上げましたように、加害者にしない教育が大事だと思いますが、簡単な問題ではないので、担任任せにせずに、学校全体での取り組みが必要だと考えます。