昨日、川上哲治氏が亡くなりました。
現役時代はもちろん、監督時代もリアルタイムで見てないので、私には解説者のイメージしかない。
記録マニアなのですごい選手がいたんだなと思うことはありましたが。
通算打率は4000打数以上のランキングが一般的ですけど、.313で第5位。
しかし、通算打率はプレーした時代によって価値が変わってくる。
MLBなんかで用いられる修正方法を用いたランキングにすると1位になるという。
投高打低の時代に高打率をマークしてたってことですね。
ボールが止まって見えたという名言は伊達じゃない。
監督時代は何と言ってもⅤ9。
どんなチームだったのか改めて考えてみる。
1965年から1973年まで9年連続の日本一、ちょっと想像を絶する記録ですね。
当然強力投手陣に破壊力抜群の打線を持っていたと考えてしまいますが、チーム防御率がリーグ1位だったのは9年間で1966年の1回だけ、ほとんどの年はせいぜいリーグ平均レベルといったところ。
80年代から90年代にかけて黄金期を作った西武ライオンズはほとんどの年でチーム防御率トップでした、ともに強いチームですが内容はだいぶ違いますね。
一方、打線は9年間リーグ得点1位を続けているので、記録上は打撃のチームだったと言わざるを得ない。
打撃のチームと言っても、ホームラン打者をずらりと並べた昨今の巨人打線とはだいぶ違う。
チーム打率、チーム本塁打数もほとんど毎年のようにリーグトップですけど、機動力もあって、小技も効いて、あらゆる手段で得点をもぎ取ってくるイメージ。
このへんはチームでどうやって点を取るかというのを追求した川上監督の手腕でしょう。
リアルタイムで見てない私が記録だけ見て言うと、決して強力ではない投手陣を、圧倒的な攻撃力と堅固な守備でカバーして勝ち取った9連覇という感じになります。
そして、9年も続けて勝ち続けるモティベーションを選手に植え付けた監督の手腕はすごい。