半月の交換準備 | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

先月中ごろに琵琶本体が届き、
半月の交換準備なども進めています。

元々の状態を確かめながらの作業、、、
いつもながら、古い品は大変な点があるのが常ですね(^^;


こちらが届いた状態ですが、、、


既存の半月は、どうも自然物ではない様子。。。


あの手、この手を使って取り外しにかかります。
がしかし!中々外れませ~~~ん(^^;


木地を傷めてはならないので、
力加減も考え、慎重に行った結果、、、
1時間半以上かけてやっとこさ左側が外れました。


右側も、、、これも外れん!!
粘りに粘って、何とか無事外れました(^^;

これはやはり膠などではなく、
何らかの合成ボンド系で貼っちゃってましたね~。
水で木地を柔らかくして、少し温めもしながら、
剥離しやすい状況にして、何とか~です(-_-;)


この剥がした半月たち、、
裏面もよく確認した結果、
やはり合成樹脂製のものと判明。
よく出来てはいますが、う~む、、という感じですね(^^;


半月周囲の木地は傷みませんでしたが、
むりむりに剥がしただけあって、
接着底面の木地はボロボロ気味です。

今回の剥がしだけでここまで傷むのか~と思いきや、
そもそも、過去に何度かの貼り替えが行われてきたらしく、
漆で接着されていた形跡もアリ!!
それでこんなに荒れているのではないかと思いました。

このままでは新しい半月を安定して貼るのが難しいと考え、
木地接着面の補修を急遽敢行です。。。


まずは漆+糊+綿+木粉+etcのコクソを練って、、、


ペタペタと2度付けです。。。


コクソ付け終わりました。
こちらをよく乾燥させてから削るなどしてしっかり整え、
白蝶貝の材を底辺に合わせながら
仕上げ加工していく予定です。

つづく。。。