薄器修理ご依頼品届く・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

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螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

4月に入って、修理のお問い合わせ、ご依頼も
非常に多くなっております。

もしかしますと、コロナ明けに向かって世の中が活動的になり、
ストップしていたものが急に動き出したのではないかな~と思ったりもします(^^;


こちらはつい先日届いた螺鈿入りの薄器。
ご依頼主が茶器としてご愛用されてらっしゃる御品とのことです。

蝶の翅に貼付された毛打ち入り螺鈿が剥がれており、
この修理となります。


まずはセロハンテープで仮止めされた状態から、、、


水で濡らして、慎重に取り外しました。


ひびが入っている螺鈿の裏にくっついてきたセロハンテープも、、、
これ以上螺鈿が割れないよう、水でしっかり濡らしながら
物凄く慎重に取り外しました(^^;


セロハンテープは、すべて植物由来成分で出来ており、
水で濡らすと粘着面も含めてふやけて来るんです。
従って、こういう時は水の出番であります(^.^)


長年の乾燥による木地収縮で、
螺鈿が木地の動きについて行けずに
剥がれてしまったのでしょう。


この螺鈿さんは、かなり膨らんだクセがついております。
だいぶ頑張ってくっついていたようですが、
とうとう剥がれてしまったのですね。


これから本御品もしっかり修理して行きましょう。
つづく。。。