螺鈿三段箱の修理㉘ 組み上げ・・・ | 装飾工房『瑞緒 mizuo』よかよかブログ

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螺鈿細工、漆芸品、装飾品、工芸品を制作する福岡の工房。
日々の作業の様子、体験談などをご紹介します。

呂色磨きが完了し、いよいよ最後の組み上げ作業へ。
外していた内布プレートや金具を取り付けて行きます。。。


まずは箱本体の内布清掃から。
塗り補修のため貼っていたマスキングテープを剥がし、、、


木棒の先に粘着テープを貼って、内布にペタペタ~。
埃を除去して行きます。。。


清掃が完了したところで、
外していた内布プレートを取り付けます!


箱本体の内布完了!!だいぶ綺麗になりました!
清掃イイ感じです~(^^)/

一段目の内底プレートは少し傷み気味ではあったので、
比較的綺麗な三段目のものと取り替えました。
車のタイヤローテに似てます。。。(^^;


さて、次はいよいよ上蓋の内布プレート取付&接着です。
こちらでは、何とあの膠の出番!
塗面磨きでは苦難を強いてきたと思われる相手が
今度は強力な助っ人としてどうぞお願い致します!(笑)

実は、膠の使い方では一工夫を。。。
螺鈿接着時に作った膠液は、冷蔵保存していたのであります。
防腐剤を入れているので腐敗は進みにくいはずですが、
冷蔵することで更にその効力を保てるものと思い、画策しました(^.^)

確認しますと、匂いは臭い(悪臭)にならず、接着力もOK!
ということで、いよいよ内布プレート接着へGO!!


底面プレートから先にハメて、、、
長手の側面プレートを接着に掛かります。。。


ドライヤーで温めてトロっとした膠液を
急いで上蓋側とプレート裏面の両方に塗り、手で圧着!!


今度は短めの側面プレートをば、、、


これも手でギュッと押さえ付けて!!


無事にできました~結構強力に貼れますね。
冷えて固まるとは、、、昔の人もよく考えたものです。
膠にはここで改めて感謝!!(^.^)



今度は金具の番です。
まずはネジ頭が傷だらけなので研磨~です。

そして、いよいよ組付けへ!
ペンチで回し留めしますが、ネジ頭は丸くて滑りやすい上、
外す時のように傷を付けてしまっては先程の研磨が台無しに。。。


ということで、ペンチ先に両面テープを貼り付ける策を講じました。


この対処がズバリ!!思いのほか上手く行って良かったです~!


締まり具合良し!パッカ~ンっと('◇')ゞ


開閉動作良し~組付けOKです!!(^^)/


完成~~~やっとここまで来ましたね(しみじみ)。


また新たな境地に到達したような、、、
遠かった、そしてホント無事に終わって良かったです(>_<)


ん!?
そう言えばネジや金具は磨くと金色になってる、、、
これはもしや銀色メッキが剥げて真鍮の素地が出て来ているのでは!?

確かに途中の研ぎ作業などで金具まで研いでしまっていた時
1~2日経つと表面がうっすらくすんでましたし、、、
あ~やはり真鍮の可能性大です~(^^;

ということは何らかの処置をしないと、、、
いずれ錆びまくって緑の粉吹いちゃうじゃないですか~!!!

つづく。。。