昨日、10月22日は
天皇陛下が国内外にご即位を
宣言あそばされた記念すべき
一日でした。
古式にのっとった儀式をライブ映像で
拝見し、その厳かで雅な雰囲気と連綿とつづく血統の
重さ、そして悠久の文化を育んできた
日本の歴史そのものが今回の儀式に集約されているように
感じました。
そして、天皇陛下は、お言葉の中で「平和」という
単語を3回も繰り返し仰られ、そのお言葉から陛下が国と国民
そして全人類を憂いてくださっているという存在の大きさを
改めて知った一日でした。
「平和」とは、誰かから与えられるものではなく
ひとり一人が意識して自覚をもって
築いていかなければならない人間に与えられた永遠のテーマです。
よく「平和」の反対語は「戦争・混乱」と思われがちですが
その戦争や混乱を起こす原因は、利己的な心であり、無関心であり、他を
理解せず他を許さない心だと思うのです。
かつて聖徳太子が国の官僚や貴族
に対して道徳的規範を示した「17条憲法」
にあるように、古来より日本は「和」の精神を
重んじてきた国と国民性です。
これは、仏教に説かれる中道と慈悲の精神に基づいていることは
いうまでもありません。この中道と慈悲の精神こそが
「平和」への近道であり道しるべなのでございます。
この普遍的真理を示されたお釈迦様の
悟りの境地である仏教に一人でも多くの人がふれて頂き
「和」の精神を構築していくことで「平らか」な世界、つまり
浄土が目の前に広がっていく事を祈って当山では、
午前10時と午後2時から写経会を執り行いました。
有難いことにお二人の方がご参加下さって一緒に般若心経を書写
し、このお経の功徳を
心願成就の為に、
有縁の精霊の回向の為に、
天皇両陛下の玉体安穏の為に、
先般の台風19号被害の物故者回向の為に、
同じく被災地被災者の早期復興と心身安穏の為に
廻らしました。そして写経料は被災地への義捐金とさせていただきます。
梵字で書かれた般若心経
これから写経会も少しずつ人数が増えていきますように。
http://www.chouraku-ji.net
(長楽寺のホームページ)