少し前、タレントのryuchellさんが自殺なさいましたね……。霊視するまでもなく、激しい苦悩と絶望が伝わってきて涙が溢れてきました。

お気の毒でなりません。この方の魂が救われるよう、このブログを書くことで、一人でも多くの方が

ryuchellさんの冥福を祈ってくださることを願います。その祈りの力によって、ryuchellさんが浄土に行けるように……。


ryuchellさんの死の引き金となった原因の一つに女性ホルモンの影響が挙げられていますがホルモンバランスの乱れは、女性でも心身の苦痛を伴うものですよね。PMSや妊娠、更年期障害など、人によっては寝たきりになるほどに何とも言えないつらいものです。


女性特有の疾患や、子宮の病では治療法の選択肢として女性ホルモン充填療法がありますが、目眩、耳鳴り、吐き気、頭痛、肥満、過食、血栓、下腹部痛などなど女性ホルモンには多くの場合、激しい副作用が生じます。へたにホルモンをいじると女性でも心身が崩壊する危険性が高い……。だから婦人科の専門医でもホルモン充填治療を嫌がります。それほどにリスクが高いからです。

ryuchellさんは短期間で姿形があれほど女性的に変わるくらい女性ホルモンを打っていました。注射、服用、エストロゲンパッチ、ありとあらゆる女性ホルモンをMAXレベルで使用していた挙げ句に、副作用で太らないよう食事量も相当制限していたのではないでしょうか。


女性ホルモンの過剰な投与で心身が不安定になり、無理な食事制限によって低血糖状態となって思考力が低下し、抑うつ状態にあった。そんな最悪のコンディションの中で、SNS上にUPした何気ないコメントや、画像に対して寄せられたない言葉や、ryuchellさんの存在そのものを痛烈に批判するような暴言を吐き散らかされ、ryuchellさんはどれほど傷つき、どれほど辛かったことか。誰かよう分からん奴から人格を全否定され、執拗に死ねとSNSにも書き込まれていました。これらの心ない誹謗中傷がryuchellさんを自死に追いやった決定打と言われています。匿名で人を中傷するようなネット弁慶たちの投稿など真に受ける必要などないのに、真面目な彼はまともに受け止めてしまった。もう今、この瞬間に生きていることに耐えられないほど苦しんだんです。自身の存在意義を見失うほどに、人生の全てに絶望してしまった。

そして、ほぼ突発的に最も選ぶべきではなかった結論と罰を自らに下してしまった。

哀しいことです。可哀想に。本当に可哀想に……。


ryuchellさんは、他のタレントとは少し毛色の違うファッション性と、キャラクターがキラリ✨と光る、中性的な男性でした。オネエ系の語り口調で、独自の視点から鋭く切り込んで行く話術も、とても魅力的でしたね。話の上手さ面白さは頭の回転の速さや、思考力の深さに比例しています。

巧みな話術と豊富な語彙力は、2021年に出版された著書【こんな世の中で生きていくしかないなら】のなかで美しい言葉として書き綴られています。彼が自身の本質や本心についてを、ありのままに語ったその本からは、ryuchellさんの真の姿や感性の高さ、清廉すぎる人柄が浮き彫りとされており、ryuchellという一個人を深く理解できる内容となっています。彼自身のバックグラウンドを辿りながら「多様性」「自己肯定感」「自分らしさ」「人間関係」「愛」「子育て」など、心で感じた繊細な思いを、彼独自の思考力で深く掘り下げ、考え抜いて書かれた言葉が30編からも書かれており、彼の抱えていたいたもの、感情、率直な彼の思いが伝わって来ます。


ryuchellさんは、妥協というものが出来ない、あまりにもひたむきで、何事にも真面目すぎる気質の持ち主でした。ネット記事や、

彼のSNS、数々のネット記事、著書を調べれば、彼の一貫した人生の目的が見えてきます。それは「自分らしい」生き方を自ら体現することでした。しかし、そこには彼が幼い頃から抱えていた「性自認」と「性的指向」による悩みが常に大きな課題として重くのしかかっていました。そして自分らしさを探求するうちに自分とは何か?という人類最大の疑問に直面することに。しかし、自分という存在を説明するのは複雑ということに他ならない。その疑問はやがてryuchellさんの最大の苦悩へと変貌していったのです。


その上、夫として父親としての一般的に定義されている姿と自身の在り方には大きな乖離がありました。夫として、何より父親として、自分の在り方は相応しいだろうか?自分らしさを貫くということは、一家を率いるべき立場上、許されない奔放で無責任な生き方だろうか?  

自身が望む生き方は身勝手なエゴに過ぎないのか? 人生の多様性と個性を世の中に発信しながら、一方で家族を持つ立場として世間一般的に求められる価値観を否定出来ないジレンマ。その感情が自身の不安定なセルフイメージを揺るがし、性自認以前に自己の確立すら出来ていない未熟な自分が許せず、ご自分を激しく責めるに至ったようです。自分はXジェンダーどころか、自分とは何かすら解っていない。その悩みによってryuchellさんは存在意義を完全に見失ってしまったのでしょう。

そこに様々な不調や精神的な不安定、匿名の誹謗中傷が追い打ちをかけ、自ら死を選んでしまいました。


多くの人が一度は自分とは何かという答えのない問いに陥るでしょう。ですが、そこに正解がない以上、その点を曖昧にしたまま自身と折り合いをつけて生きていくものです。ryuchellさんは真面目すぎました。私たちの人生は、言わば宇宙生物学の熱循環のシステムの一部としての機能を果たしているだけに過ぎません。性別も存在意義もそれほど重要な問題ではない。そこに意味を見出すか、見出さないかは個人の自由。


ただ、リアルでは逆立ちしても自分の意見も言えないようなネット弁慶に、ryuchellさんの人格や生き方や人格を否定する権利は絶対にない。

家族に対して無責任だの、自分勝手だの正論を得意げに振りかざし人を傷つける。しかも匿名で。

正論イコール正解ではありません。正論という名の大義名分が、どれほどの人を苦しめて来たでしょうはてなマーク正論がどれほど実生活や人生の役に立って来たというのでしょうかはてなマーク正直、正論という名の暴力に傷ついてきた人の方が多いのではないでしょうか。「普通」「当たり前」なんて価値観は「皆同じ」で「出る杭は打たれる」腐りきった日本教育の洗脳でしかない。海外では「出ない杭は捨てられる」といいます。つまり個性のない人こそがこの世に必要ないという意味です。そういう「普通」などという浅い思慮しか持たず人を匿名で誹謗中傷する、そんな輩こそ生きてる意味なんてない。氏んで全滅したらいいのですムキー そう思いませんかはてなマーク


ただ、突発的とはいえryuchellさんも罪深い事をしました。5歳の息子さんを遺し、その子に十字架を背負わせて逝ってしまった事です…。しかも息子さんの誕生日の前日に。


5歳という年頃は、父親が一番必要で一番大好きな時期です。早生まれなら就学前。息子さんはryuchellさんを一生忘れないでしょう。もしかすると息子である自分の存在が「父親」という鎖でryuchellさんを縛り付け、追い詰めたのではないかと成長過程で自分を責める事だってあるかも知れないのです。しかし……、

 

息子さんには何の罪もない。


息子さんはただ、父親としてでも母親としてでもなく、ryuchellさんそのものを愛していた事でしょう。

 

ただ、生きて、傍にいてくれるだけで尊い存在だったはず。


幼い我が子が自分を無条件に必要として受け入れてくれる。

それ以上の存在意義などこの世にあるでしょうかはてなマークはてなマーク


他人の目より、内なる探求より、最も身近であり、眼の前のいる息子さんのために、生きて欲しかった……。

ryuchellさんは未だ天に昇ってはいません。


どうか皆様、ryuchellさんのために祈ってさしあげてください。祈りの力が橋となり、ryuchellさんの魂が浄土へ昇っていけるように。