今まで漠然とした心のもやもや感、納得出来ていない自分 

それでも前に進むしかない 

理論、手法を活用しながら経営してきました。

 

しかし、この時の経験は、今のかさい農産の使命、目的の確固たるものとなっています。

個人の幸せとは何か?

個人の人生、生活、暮らし、地域、社会情勢等、一人一人に焦点を当てた事業はできないか?

社員の幸せとは何か?

農業を通してかさい農産は何ができるか?

何をしなければならないか?

 

今日本に限らず、世界中でコロナによる影響、対策に追われています。

あの震災以上の影響が出ようとしています。

3月から移動販売を急遽行っています。

個人のお宅まで行くと、何故そこに暮らしているのか?

1人の方を通して自然界を、時を、つながりを、感じることが出来ました。

 

一緒に廻っている従業員が配達先の家の前で手を広げ

「気持ちいい〜 このままここに居たい」

 

象徴的な出来事でした

 

東日本大震災

 2011年3月11日発生した東北地方太平洋沖地震およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害は、個人的にも会社的にも大きな転換期となりました。弊社は、内陸部にあり、津波による直接的な被害はありませんでしたが、それでも水道、電気が止まりガソリンの手配も何時間も待ってやっと入れられる状態でした。又、道路も寸断され食料を始め物資の供給もストップしライフラインが寸断されました。弊社においても、何時間もガソリンスタンドに並びやっと出社できたものや、自転車で通ってきた者や、会社で送迎を行ったりして野菜の供給を続けました。

近くの生協に持って行って販売していただいた時には、すごく感謝され食品事業者をしている事に感謝しました。我が家でも遠くの井戸に水を汲みに行き、ローソクの明かりで食事したり、大変不自由な生活を送りました。

しかし、その時感じた気持ちは、穏やかであり、お互いが助け合い気遣い合う姿に触れ、何だか幸せな気持ちになりました。震災で多くの犠牲者が出ているにも関わらず、感じた気持ちは、今まで信じていた価値観が間違っていたのでは、今まで思っていた幸せの形は違っていたのではないかと考えさせられました。

 より効率的に、より合理的にという物質的な豊かさを追い求め、心の豊かさを見失ってきたのではないか?人、者、金を大量に動かすグローバリズム。今だけ、金だけ、自分だけという考え方。勝ち組対負け組、資本家対労働者、製造者対消費者、男性対女性、仕事対家庭等対立する考え方。

 私たちが本当に幸せと感じながら生きるためには、どうしたらいいのか、そんなことを考えて壁にぶつかりながら経営してきました。