　花に蝶という取り合わせが徐々に見られなくなってくるので、今のうちに。

「わたしは真冬以外いつでもいるけどね」

　ベニシジミは雑草のズイバやギシギシなどが食草なので、草っぱらがあるところではごく普通に見かけるチョウ。でも、季節によって微妙に色が違うようで、春の個体は羽の赤が濃いようです。ノースポールの白、黄色とのコントラストがきれいでした。これが四月。

「あ……見つかっちゃった。盗み食い」

　葉陰でひっそり咲いていたベニカナメの花で、ひっそりとヒメウラナミジャノメが食事をしていました。食事に夢中で、カメラをぎりぎりまで寄せても逃げません。ただ、ちょこまか動くのでどうしてもブレますね。これが五月。

「え……と。教えて。花、どこ？」

　コジャノメがテイカカズラの葉の上で一服中。花の上よりは、地上の落ち葉や下草の葉の上で見ることがずっと多いです。よく似たヒメジャノメもよく見かけるので、どっちがどっちかわからなくなります。これが六月。

◇　◇　◇

　花に蝶はとても絵になるんですが、花が少なくなってくるこれからの時期は静止している蝶を見つけること自体が難しくなります。飛んでいるのを追い撮りするのは、わたしの腕じゃ無理だからなあ。

　　森を縫ふ白糸の如　夏のてふ

Buttefly　by Lily Meola

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