オーダー子供服のサイトのプロフィールに書いた言葉

「ちいさなおうちのお洋服が
あなたの記憶の片隅に残る特別なものになってくれますように」


6年前
どんな気持ちでこれを書いたか忘れたけれど

今読んで頭に浮かぶのは

自分がよく男の子だと思われていたおかっぱ幼少期に
歳の離れた従姉妹が白地に小さなオレンジ色の水玉のワンピースを作ってくれたこと

もう少し大きくなってから
姉がピンクに白の水玉のツーピースを作ってくれたこと

その時々に

ものすごく感動的に喜んだ覚えはないのだけれど

何だかこそばゆいような

そこはかとない嬉しさを感じた覚えがある





その後

姉が作ってくれた服を着ている写真を見るたび

姉や従姉妹たちに可愛がってもらった思い出が次々と頭に浮かび

私はみんなに愛されてきたんだな

と幸福を感じてきた 




思い出すと嬉しくなる

幸せな気持ちにしてくれる一枚





子供服にも写真にも

そういう力があるということを知っていたし

多大な恩恵を受けてきたのに



自分が大切にしているものはそこなんだと


確信を持ったのはつい最近

当たり前すぎることは

他の雑多なことに紛れて気づかなくなることがある






服や写真のような形あるものではなくても



脳裏に焼き付いている一瞬

思い出すと感情が込み上げてくる記憶



そういうものは誰にでもあるだろう





嬉しい幸せな記憶



悲しく辛い記憶






記憶と感情の結びつき

その積み重ねでできている人の頭と心





自分が自分でいられる

大切なことを思い出させてくれる一瞬




そんな




あなたがあなたでいられる




大切な一瞬は



どんな時ですか?