「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」

 

この言葉は、GHQの連合国最高司令官であった、ダグラス・マッカーサーが、朝鮮戦争に反対して

米大統領にトルーマンに解任さたときに残した演説の最後に言った言葉である。


日本人は、どういった意味でとらえられたかと言うと「武士の美意識」「潔い桜の散り時」

そして、老人は「役に立たなくなった哀れな邪魔者」と言うイメージだったろうと思う。

日本人の私も「哀れ」と言う言葉が浮かんだ。


ダグラス・マッカサーは日本統治において日本人の勤勉さ、日本の資源の無さを経験して、

白人だけが植民地を許されて、有色人種はダメだ。と言うような差別的な意識を消した彼は

日本統治の経験から自分のモノにしたようです。

有色人種とは言え、人権はみな人は同じだという事に気づいて傾倒していったかもしれぬ。

昭和26年5月3日 アメリカ公聴会での彼の発言の中では「原爆」をも否定しています。


ま、それはともかくとして、昨今の日本の話です。


「老いる」 「落ちぶれる」 「追い出される」が、日本では、若い人も含め、これから

老齢に近づいて行く人の行動志向の

最大の脅威(邪魔なモノ)なのです。

ここには、「「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」の解釈が厭世的な意識を含んでる事もあります。

「自分は終わったんだ・・」

と言うような・・・まさに、これが日本的考え方の現実と言い切っても間違いないでしょう。そして


それも加わって、日本の政治・社会もその傾向にあります。福祉政策の矛盾点とかに

それが良く見受けられます。(それは、後日書くとして)

これは、昔から日本の文化的な、「潔く死ぬ」というのと加味して、GHQ占領下、そのような

統治目的で日本人に2度と白人相手に戦争を起こさせない。有色人種としての

自信を失わせ、いわゆる「牙」を抜く自虐的な政策を進めて来た結果もあるようです。

日本人がこれ以上、白人の脅威にならないように・・と日本人に自虐的思想を植え付けるため計画的に

GHQがしたと言うことです。(これはダグラス・マッカサーも証言してます。)


これはとても効果がありました。先の大東亜戦争(太平洋戦争)自国(日本)の安全保障の

脅威から欧米が最初から仕掛けたものです。その裏には、当時イギリスは、ドイツに対して劣勢で、

どうしても、アメリカに参戦させたい。しかしアメリカ国民は、安易には戦争を起こす国民性ではなく

反対運動は必至。そこで、チャーチルの要請にしぶしぶ答える形で、先に攻めてきたのは日本だ。という

社会世論を米国民に煽ることが必要と考え、ハルノート(最後通告)を日本に突き付けて

来た。という歴史的にも明らかになっています。

欧州と比べて、劣ってる国、日本、と言う意識を今の日本人に持たせた責任は私にある。

と公聴会でダグラス・マッカサーも述べております。


本日のテーマは「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」ですので話は戻しますが、

この「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」と言うのは、アメリカもしくは西洋ではそうは

日本の様には解釈しておりません。日本語に翻訳したときのはっきりした誤訳です。

"Old soldiers never die,They just fate away"

は、過去の数知れない苦難を乗り越えて来た、「国を守ってきた誇り高き戦士だった。」

と言う意味で使われており、日本における厭世的な「老いる」 「落ちぶれる」 「追い出される」の

「3O」サン・オーではないのです。武士道と騎士道の違いでしょうか。

彼らの勲章は、決して「色を失わないのです」

それが、「人間の尊厳」というものではないでしょうか?。

人間みんな、いつかは訪れる「老」 「死」そしてその人間の若き時代、今日までに繋げる為に

どんなに苦労して働いてきたのか。

老兵は「その尊厳の中であの世に行くべきです。」

決して、日本の排他主義、世代差別主義の中で、

「老いる」 「落ちぶれる」 「追い出される」ではいけません。


「埋もれて消えて行かざるを得ない兵士を社会はを作ってはいけません。」


すべてにおいて社会分配の原則は、守るべきことなのです。

そして、戦争と言うは一部の人にだけ富を与えるだけのシロモノ、と心得るべきです。