入学式から1週間

クラスにも馴れてきた


しかし長嶋実乃璃は違った。

長嶋実乃璃。つまり入学式の朝、俺が登校した時にぶつかってきたあの女だ。

長嶋実乃璃は一説によると小学生時代に父親を亡くし、そのショックなのかは知らないが気が荒くなったらしい。


長嶋実乃璃はクラスからは孤立していた。

学級委員になった能登佐知子が長嶋に話かけるが応答しようともしない。

でも、そんな長嶋実乃璃のことが俺は好きだ。


しかし、あの入学式の朝以来、俺はアイツと会話一つしていない。


どうもミステリアスな女だな。


ガラガラ

ドアを開く音がした。

そうだ、次は数学の授業だ。

すっかり忘れていた。


長嶋は後ろのほうの席なので、授業中確認することは出来ない。

でも、気にはしていた。

数学の授業を終え、俺は小学生時代から一緒のクラスの谷川に話しかけた。


「長嶋のこと、どう思う?」
俺がそう聞くと、谷川はこう応えた。

「どう思うも、かなり無口で何を考えているか分かんね」

「だろうな…。そう応えると思っていたぜ」

「じゃあ、最初から聞くな」
(ごもっとも…)


長嶋実乃璃が突然立った。


そして、こんなことを言った。



実「わ、私。あんたのことがす、好きなの…」




教室が静まり返った。



竜「は?」



実「だから、あんたのことが好きなの!」



竜「マジで言ってんのか?」



実「こんなこと冗談じゃ言わないわよ!」



沈黙………



竜「そうか…」



実「どうなのよ?。あんたは私のこと好きなの?」



竜「ああ…」



実「ちゃんとした返事をしなさい、竜哉!」



竜「竜哉……。呼び捨て…」



実「ち、違ーーう!。別にあんたのことをそ、そんな…」



竜「わかったよ… 実乃璃」



実「あんたが私のことを呼び捨てなんて100年早ーーい」


竜「ふふっ(笑)」


実「なによ!。なにかおかしい?」


竜「別に」



竜哉と実乃璃の恋人関係のお話はまた次回…




俺の名前は桜坂竜哉(さくらざか りゅうや)。

今年から中学生だ。
俺は緊張しながら今年から通う、歩いて10分ほどの桜田中学校に向かった。

途中同じ小学校だったヤツも見かけた。
そのおかげか、俺は安堵しながら歩いていた。

その時だった



「ドンっ」



なにかにぶつかった…。


「なにすんのよ!」


目の前にいたのはとても気が強そうな女だった。

「す… すまん」


俺は彼女の威圧感で即、謝ってしまった。


「気をつけなさいよね」と言って彼女は去っていった。


今振り返ると俺は運命的出会いをしたんだ。とつくづく思った。

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学校に到着した。昇降口に今年のクラス名簿が貼り付けられていた。

名簿の周りには人が沢山いたが、それを振り切って俺は名簿に目を通した。
見たところは俺は1年3組だそうだ。
昇降口にいた先生の誘導により、入学式会場である体育館に向かった。


入学式での長ったらしい校長の話は終わり、所属クラスの1年3組に向かった。
俺の所属クラスの1年3組の生徒は付近の小学校、2校から構成されていた。
そのおかげで顔見知りが多かった。俺はまたまた安堵した。
担任は「松部庄一」先生。
自己紹介で31歳、バスケ部の顧問。子供が2人いることがわかった。
次は俺らの番だ。定番だな、これは。

自己紹介は席順で行われた。

俺は不幸にも前のほうの席だっため最初に自己紹介をした。

自己紹介では自分の名前は当然のこと。入りたい部活動などを述べる、ただそれだけだ。
次々に自己紹介を終え、ここで聞き覚えのある声が耳に入ってきた。



「長嶋実乃璃」


クラス中が沈黙した…………。


この声は………

俺は即座に後ろをむいた。

やっぱりアイツだ…。

登校途中にいきなりぶつかってきたあの女だ。


あの時はよくみてなかったが、改めてみると結構かわいかった。


これがこの物語の始まりだ。