こんにちは。秋田市でフルートを演奏しております、藤原瑞夏です。


帰国から1ヶ月が経ちました。ストップしていた仕事や関連する事が一気に再開され、慌ただしくも元気に過ごしています。


今日は私がドイツ渡航準備の際に大変気に病んだ、世界一厳しいと噂のフランクフルト国際空港の税関とフルート持参について個人的な体験を綴ってみたいと思います。


今から10数年前、ドイツのフランクフルト国際空港の税関にて日本人演奏家の方の高価なヴァイオリンに多額の関税の課税を申し渡されるという出来事がありました。

その額なんと何千万円…そして税関によってヴァイオリンは差し押さえられてしまったとのことでした。

その後、日本の外務省が交渉にあたり、ヴァイオリンは演奏家の元へ返還されたそうですが、演奏家にとって楽器が押収されるなんて生きた心地がしない話😰😱

それから少ししてEU税関規定が改正され、「携行する職業上使用する楽器で一時的に輸入される場合に限り、税関申告の義務が免除」されることとなったようです。


今回全ての渡航手配を1人でやらなくてはならなかった私はこの事件に大変ビビりまして、連日スクロールする指と目が疲れるほど情報を探しました。


ヴァイオリンの記事は出てくるけど、フルートに関しての記事は皆無に等しく、また事件から時間も経っているため「今現在の実情、直近の体験談」はほとんど見つけられませんでした。

Twitter(X)の呟きをサーチしても、規定改正された後でも不安になるような書き込みが多く、胃が痛くなる毎日…

周りの先生方に伺ったら、「フルートで没収された話は聞いたことがない、あまり気にしなくてよい」との事でしたが今回が初めての海外だった私はそれでも心配すぎて、以下の書類を作成していただき持参することにしました。



●楽器購入証明書(日本語の文と英訳付きのもの)

●コンクール参加のためにドイツ国内にフルートを持参する旨の、コンクール事務局からの書面(英文)



まず楽器購入証明書、こちらは今使用している、ドイツにも持っていくフルート(パウエルフルートの総銀)を購入した楽器店(私は東京の楽器店でした)に連絡して事情をお話しして作成していただきました。

海外の職員が読んでも分かるように英語訳付きでお願いいたしました。


そして今回はコンクール参加のための渡航だったのでコンクール事務局に連絡して、参加証明書を作成していただきました。

「大丈夫だと思うけど、不安でしたら作成してお送りします」と言ってくださった審査委員長…優しかった😭


とにかく自分自身が使用する楽器であること、ドイツ国内で転売することは絶対無いこと等がその場で証明できなければ課税されてしまうのではという不安があり、これらの証明書が揃うまでは胃が痛かったです😅

迅速にご対応くださった楽器店さんには本当に感謝しています。


不安すぎてドイツ税関にも2度もメールで問い合わせました。笑

ワシントン条約で規制されている動植物が楽器の材料に使われていないことや、コンテスト参加のため、他の条件全てクリアしていれば(ここは詳しく回答が無かった!💦)無申告ゲートを通っても大丈夫、とのことでした。


最後は、まあ、いけるっしょ!!と開き直りドイツへ旅立った私。

入国審査を終え(3秒くらいで終わった)、いよいよドキドキしながら税関へ!!

職員に何か突っ込まれたら全力で書類だして、なんならドイツ税関が送ってきたメールの画面も開いて準備して…と緊迫感ハンパなく遂に無申告ゲートの入り口へ!!

着いた!!!!!


……………ん??


誰もいないんだが



えwww

難なくスルーできたんですけど。笑

この半年の胃の痛みが滑稽に思えるほど、すんなりスルー🤣

えw、いいのコレw

あっけなく税関を通ることができ、こうして無事に何事もなく入国できました😅


その後、ドイツ国内で知り合った方にお聞きしたところ10数年前は本当に酷かったらしいのですが、最近は楽器の持ち込みについては今回の私のようなケースの場合には大丈夫になったとのこと。


もしコンクールや講習会、レッスンでドイツ、フランクフルト国際空港に行かれる方のご参考になれば幸いです。

ただ、あくまで私の2024年6月の個人的な体験談ですので、必ず最新の情報や公的な情報もご確認くださいますようお願いいたします。


あ!最後に。

私が使っているパウエルフルートは海外製品なので、日本出国の際に「海外製品持ち出し届」というのを日本の税関で発行していく必要があります。

これが無いと、日本に帰国した際に「海外で購入してきたフルートなのでは?」と疑われて課税されてしまう事が無いとも言い切れないので、用紙1枚書いてハンコもらうだけの簡単な申請なので、海外製のフルートの方は必ず日本の税関で行いましょう!


あ、あと、帰国のフライト直前のドイツでの保安検査でフルートが引っかかりましたが、職員の方に「ごめんなさい、このケースを開けてもらっていいですか?」と言われたので開けてフルートを見せたら「OK ! Thank you.」で終わりました😅

乗り継ぎのカタールの空港では何事もなくスルーできました。


以上、フランクフルト国際空港の税関体験談でした!