20年前の子宮がん 診断まで① | がんも二度目なら・・・

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過去そして現在のがん闘病について、また日々思うこと

平成元年、職場の健康診断で貧血が見つかった。


原因は生理時の出血が多いせいだと思い、9月に、某私立大学病院へ行った。


初診のときは、


「筋腫もないし、ホルモンバランスのせいかも」


と言われ、漢方薬を処方された。



その後、2週間ごとの通院を続けていたが、


数ヶ月して検査をしたところ、子宮の内側に筋腫が見つかった。


「粘膜下筋腫」と言うらしい。



まだ30代前半で子どもも一人しかいなかったので、


「お腹を切ると妊娠しにくくなるから、

ホルモン剤でむしろ筋腫を大きくする方にもっていって、

子宮口から筋腫が出てくるようになれば切り取ることができる」


という医師の言葉に従い、通院を続けた。



1年以上たった平成2年11月、診察を受けると


「筋腫が顔を出してきた。念の為に筋腫の表面の細胞をとって検査する」


とのこと。


後でわかることだが、このとき医師が筋腫と思っていたものは、実は腫大した子宮頚部だったのだ。



12月になって、病院に行き診察室の前で順番を待っていると(いつも3時間は待たされる)、


診察室から担当医が走り出てきた。


手に持っているのは私のカルテ(当時は紙のカルテだったので、すぐに自分のだとわかった)。


しばらくして担当医は別の医師(ワンランク上の医師だった)を伴って戻ってきた。


そしてすぐに私の名が呼ばれた。


診察室に入っていくと、いつもの担当医ではなく、


上司の医師が


「先日検査した細胞に異常が見つかり、放っておくと悪いものに変化する可能性があるので、手術が必要になるかもしれません」


と言うではないか。


私はびっくりしたものの、まだこの時は医師の言葉を額面通りに受け取って、


「前がん状態ってことかな」などと考えていた。



それでも充分ショックだったのだが、


のちにこれを超える大ショックが次々に現れるとは想像できなかった。



                                            つづく