人は
空虚感から逃れるために
所有欲に駆られる。
その結果
支配願望と自己主張が生まれ
無意味な言葉や
過ぎ去った出来事への
追憶が増幅される。
しかし
この行為は永遠の満足を
もたらすことはなく
むしろ空しさを深めるだけである。
所有することで
埋めようとする心の隙間は
いつしか広がり
結局は虚しさだけを残す。
結局
私たちは何も所有しないのだ。
あらゆるものは
時間が過ぎれば手放さねばならず
それを過度に
保持しようとする努力は
無駄なのかもしれない。
真の充足は
物質的な所有ではなく
内面の満たされた心にこそある。
神咲 みずほ