彼女は窓辺に佇み
静かな夜の風が彼女の髪を撫でる。

心の中には
過ぎ去った日々の断片が
浮かび上がる。

彼女はただの人ではなく
優れた人物になると心に決めていた。

しかし
その決意を固めるにつれ
彼女の周りから
人々が離れていくのを感じた。

ある時は
もっとあなたに必要とされたい
と言われ
またある時は
あなたは愛情が欠落している
とも言われた。

彼女は自問した。

事実、そうなのかもしれない。

しかし
彼女は愛とは
個々の自立なくして
成立しないと信じていた。

彼女は孤独な旅人のように
自分の道を進んでいった。

時には風に吹かれ
時には荒波に飲み込まれながらも
彼女は自分の強さを信じた。

自分一人で
生きられる強さがなければ
誰かを支えることも
助けることも
守ることもできないだろうと
彼女は心の奥底で知っていた。

だからこそ
彼女は孤独を選んできた。

彼女は自分の中にある愛を育み
その愛がいつか他者との関係を
築く力となることを信じていた。

彼女の物語は
孤独な夜の中で始まり
彼女自身の内なる輝きを
見つける旅へと続いていった。


神咲 みずほ