ダーツを覚えて20年目になる。

大きな大会に参加するほどあんなに燃えていたダーツ熱が今は鎮火している。一年に数回遊びでやる程度にまで。

先日、都内でも随一強豪が集う池袋のダーツバーで働く友人に会いに行った。寂しいことにあと数日でそこは閉店してしまう。
せっかく来たのだから強い人と投げようと思い、友人から紹介されたのはプロのダーツプレイヤーだった。
自信がないわけではないが、負けるとしても楽しい勝負にはなるかなと思うことすら許されない程にボッコボコのサンドバッグ状態。
ここまでやられたのはいつ振りだろうか。

あの頃のダーツ熱が燃焼し始め集中して練習。

同じプロとは出来なかったけど別のプロと投げ奇跡的に快勝。

俺まだまだやれるじゃん!
燃えるダーツ熱。

隣の席にいた凄腕のプレイヤーと勝負し、これも奇跡的に快勝。

けど、たった3試合でヘトヘトになりダーツ熱は鎮火。

もう満足。




過去には何時間も投げ続け、何十試合もやっていたのに3試合で終わりなんて。

それはまるで、質より量の安肉から量より質の高級肉で少量堪能する大人のよう。

そう、大人は程よくという塩梅を知っている。