妖精 | 九学 || 瑞穂 み すぐり

妖精


童話の中にしか、妖精はいないと思っていませんか。

人の眼には見えないけれど、軽やかに森の中を楽しそうに飛びまわったり、

時には人を助けたりもする妖精たち。

日本の妖精は、河童だったりコロボックルだったりでしょうか。

いずれにしても、私たちの心の中に、人間以上の力を持ち、

でも神ではない身近な存在として実在している妖精です。

皆が同じ様に思っているモノは、存在する。

そうです、二人以上が本気で思えば、それは未来にも現在にも存在するのです。

二人以上が持っている時間の一部に同じ景色をセットすると、

それはいつか出現しないわけにはゆかない。

それが未来であれば「夢が叶ったあ~」

但し、今10年前の夢が叶ったと思える人は少ないですね・・・残念なことには。



妖精の話でした。

妖精はどこにいるのかしら、樹の中? 花の中? 雲の上の世界?

そうなんです、机にも、今座っている椅子にも、家にも、コーヒーにも、

もちろん空にも妖精はいます。

その正体を一度見て、その上お話ができたら素敵だな、そう思いましたね。

では妖精に会わせて差し上げましょう。

ほら、そこにいますよ、会いたがっている妖精の正体が、あなたの心の中に。



えっ、どこ?

今、見えているもの、考えている物の中に、自分の心を移動させるのです。

それは難しいことではありません。

机も、椅子も、食器も生き物だと思ってご覧なさい、会話が成立しますから。

「いや悪かったねえ今まで粗末に扱って、これから態度を修正するね、靴君」

静かだと思っていた生活がなんとも賑やかになりました。

冷蔵庫も、ベッドだって皆生き物だったのですから。

「今日こそ、早く戻って来るからね、ベッドさん」



さて、今日は、ここまで。

明日は、あなたがどんな妖精だかのお話をしましょう。