過去から突然現れた彼から、私は大きな愛をもらいました。

薬剤師の仕事をやめると決めた7月、親友で、ずっと仕事とプライベートを助けてもらった友達の旦那さんが東京へ転勤になり、、彼女も東京へ来春引っ越すことにしたと聞いた。え、と思い、辛い気持ちになった。

薬剤師の仕事をやめると言うことは、18歳の時から一緒に歩んだ友人を遠ざけてしまうのかも知れない。お互いのために。

同じ頃、卒業した大学の、教授を囲む会があると、また、別の友人から連絡があった。参加の連絡は彼女にお願いした。

それに参加することで、薬剤師としての自分を終わらせようと思った。

参加してみて、みんなが温かかった。親密感でいっぱいだった。私は学生の頃、愛に囲まれていた。もちろん勉強する、試験に合格する、卒論を書く、国試に合格するプレッシャーがない状態での再会だから、思い出話を沢山し、近況を交換しあった。

彼は立派な大学の先生になっていた。
優しく、大人に風格を放っていた。

でも、私は24歳の彼を今の彼に見ていた。

結婚し、出世して、来春大学教授になる彼は、私の手の届かない人になっていた。